「食で地方創生」のコーナーでは、人口急減・超高齢化という課題に対し、政府や各地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生することを目指す地方創生の取り組みを“食”の視点で紹介いたします。

日本全国各地で地方創生に向けて実際に動かれている方にスポットライトを当てて、“深く”“隈なく”の2つ方向で拡充していきます。“深く”では1つのエリアの取り組みに密着し継続的に報じることで蓄積化を図り振り返りを可能とし、“隈なく”では取材対象エリアを増やしていくことで先進事例を共有化できるようにします。随時、拡充・更新していく所存です。

最新記事

宮出博史さん(宮出農園)

鹿児島県・伊仙町篇⑨台風と無縁のコーヒー農園 ガーデンスタイルとセミフォレストを展開

宮出博史さん(42歳)は07年から奄美群島の徳之島でコーヒーの栽培を手掛け17年春に300本の収穫に成功。昨年9月末には過去最大級の台風が徳之島を襲来したが、宮出農園はほぼ無傷で300本強を維持している。
泉延吉さんと泉農園*11月撮影

鹿児島県・伊仙町篇⑧泉農園の防風対策 千年木に一定の成果 過去最大級の台風を乗り越える

徳之島コーヒー生産者会で副代表をつとめる泉延吉さん(70歳)はUターン者で61歳まで東京で機械設備制御の仕事をしていた。伊仙町に戻ってきて今年で9年目になる。「戻ってきたときに人任せにしていた亡父の畑を引き継いだが、それまで農業をしたことがなかった」と泉さんは当時を振り返る。
徳之島コーヒー生産者会の吉玉誠一代表(吉玉農園)と新植した苗木

鹿児島県・伊仙町篇⑦台風24号の爪痕 再起を図る吉玉農園 畑への直播きによる育苗も検討

9月末日、過去最大級の台風24号が徳之島を直撃。徳之島コーヒー生産者会の吉玉誠一代表は「これまでにない強さの台風で恐怖を感じ家の隅っこに集まりじっと我慢していた」とそのときの様子を振り返る。徳之島の南端にあるコーヒー主要産地の伊仙町では、同町にある試験場の測定で最大瞬間風速67mを観測。

参考記事

奄美糖業の歴史 薩摩藩による砂糖増産政策(写真地図google mapより)

奄美糖業の歴史 薩摩藩による砂糖増産政策

奄美糖業は慶長十五年(1610年)に始まったとされる。直川智(直河智)という人物が琉球に貢納品を納めに行こうとしたところ台風に遭遇して中国福建省に流れ着き、そこから持ち出したサトウキビの苗を郷里の大島・大和浜に植付けたのが始まりだと伝えられている。これに目をつけた薩藩は砂糖の生産を奨励。この時すでに奄美諸島は薩摩の統治下にあり、前年の1609年、薩藩は島津家久の琉球侵攻で奄美五島を琉球から分割し直轄地にした。