東海地区でも“地域密着”推進 「強い食」と「強い専門」掲げ イオンリテール

MV東海、統合シナジー早期創出へ

イオングループは11月25日、ホテルナゴヤキャッスルで「東海地区事業概要説明会」を開催した。会見では、イオンリテール・北佳史常務執行役員東海カンパニー支社長が「地域密着経営の取り組み」について、マックスバリュ(MV)東海・神尾啓治社長が「東海・中部地区SM・DS事業再編」と「イオンビッグ」について、それぞれ現状の取り組みや今後の展開について語った。

イオンリテールでは、「強い食」と「強い専門」の2つをテーマに掲げ地域事業を推進。「強い食」では地元生産者や生産団体との連携で産地や漁港などからの直送による高鮮度商材の品揃えを強化。

一方で、衣料品、住関連商品では「強い専門」構築を目指し、「インナーカジュアル」や「キッズリパブリック」、「ホームコーディ」「グラム・ビューティーク」など、専門性の高いオリジナルの売場作りを推し進めていく。

これら「強い食」と「強い専門」を、店舗の規模や立地、顧客特性に応じて適正配置し、各店舗の営業力向上、商圏生活者のさらなる利便性向上、支持率アップにつなげていく考え。

今後の成長戦略のカギを握る「ネットスーパー事業」に関しては、スマートフォンを中心としたWeb発注の使い勝手向上や、生鮮食品・惣菜の取扱品目拡大、受け取り方法の選択肢拡充などを推進。受け取り場所も、トヨタグループをはじめ地元企業とアライアンス契約を結び、企業オフィス・工場などに受け取りロッカーの設置を広げていく方針だという。

地方過疎地や都心部でも高齢化が進んだ、いわゆる買い物弱者の多いエリアでは、行政と組んで「移動販売車」の展開をスタート。今年8~9月、三重県鳥羽市の湾岸・離島エリアで試験展開を実施済みで、20年3月から本格開始予定だ。

続いて、今秋に合併統合した新生・MV東海が、目標に掲げる「26年度営業収益5千億円、営業利益率4%」の実現に向けての針路を示した。

今回の統合によるシナジーとして、

①豊富な投資資金を新店出店・改装投資に振り向けることによる「エリアシェアの拡大」
②商品調達力の増強に伴う産地直送の拡充や、物流コスト削減による「荒利益率向上」
③本部機能の集約を通じた間接コストの削減と店舗人員の増強による「営業力強化」
④人材交流を通じたノウハウの共有や人材開発の強化など「両社の強みを発揮した事業基盤の強化」

――の4点を追求。短期的なシナジー効果として年間10億円を見込む。

その実現に向けては、まず両社の「地域密着」のノウハウを融合し既存営業力を充実。投資力向上による重点エリアへの積極出店と効率化(IT,物流)を進め、エリアナンバーワンの競争力を発揮する。

11月には浜松に本部機能を集約。事業部への人的資源配分を行い、事業展開エリアを効果的、効率的にコンロールできる本社体制を整えた。

さらに地域のベストパートナーとして、4事業部体制の下で各地域の取引先等との連携を強化。地域の食文化や風習を意識した商品調達、商品開発を推し進め、“地産地消”や“地産域消”の取り組みを深化させる。

今後の出店戦略では、空白地である静岡県中西部、愛知県三河エリアを重点出店エリアと定め、20年度の出店計画10店のうち、約半分をここに集中投下する。