加藤産業「加友会」 長南会長「72年連続増収は信頼の証」

加藤産業の主要仕入先による加友会の定時総会が22日、ホテルオークラ神戸で開かれた。会員企業124社から149人が参集。

会長を務めるキユーピーの長南収社長があいさつに立ち「今年、加藤武雄名誉会長が80歳を迎えられた。また、12月には社長就任時から数え40年となられる。その間、加藤産業を全国ブランドの会社へと発展させられ、その後は加藤和弥社長が就任から15年で売上高1兆円の大台を突破。さらなる発展へ向け、海外展開を確実に進められている。決算内容も創業以来72年間の増収が続き、長きにわたり信頼を得られていることを証明するもの。われわれにとっても頼もしい限り」と述べた。

総会後は加藤和弥社長が同社の概況と方針を説明、加藤武雄名誉会長があいさつ。12月の人事で退任し、顧問に就く木村敏弘専務が参加者に感謝を述べた。懇親会ではハウス食品グループ本社・浦上博史社長が乾杯の発声、日本水産・的埜明世社長が中締めを行った。

加藤社長「プラットフォームとして」

加藤和弥社長(加藤産業)
加藤和弥社長(加藤産業)

【前期の総括】 売上げ・利益は過去最高で売上げは5%強の増収、うち2%がマレーシアの売上げが半期分乗っかったもの。売上総利益率が若干上がり、経費率はほぼ横ばいで営業外収益の改善もあり増益となった。

ここまではきれいなストーリーで、好業績だとお褒めの言葉もいただくが、中身に関してはそうも言っていられない。セグメント別では常温流通、低温流通、酒類流通は増収となったが、営業利益は前年より減少している。

1兆円の売上げの部分では利益が伸ばせず、海外などそれ以外の赤字の改善等で増益となった。コアの3つの流通部門で成長しなければ、未来を作ることはできない。

【営業・物流の機能強化】 今後80周年、100周年へ向け何を目指すか。数字も大事だが、それだけをモチベーションにできない時代だ。豊かな食生活を提供し、人々の幸せを実現するというミッションに基づいた経営に取り組んでいる。

卸売業を豊かな食生活を提供するための、プラットフォームとして考えていきたい。得意先に対しては商品を、仕入先には商品がしっかり売れる売場を提供していく。われわれはデジタルプラットフォームではなく、ある意味ヒューマンプラットフォームだ。

これまでも「つなぎ」というキーワードを使ってきた。仕入先と得意先、商品と売場をつなぐ仕事がわれわれの使命だと思っている。プラットフォームとしてサービスを提供するという考えで、もっとレベルアップしていきたい。

その施策の柱となるのが営業機能、物流機能の強化である。営業機能の強化は提案型営業の推進。成功事例を共有し、それらが普段の営業活動、日常業務の中に自然に入ってくるようになったのを感じる。

物流機能は現場力の強化が大きな課題だ。卸売の現場というのは日々変化が激しく、それに対し現場で対応するべきことがたくさんある。

以前、名誉会長が「倉庫の隅から隅までほうきで掃いて、たまったチリが卸売業の利益みたいなものだ」と言っていたが、丁寧に掃く現場力がなければ、いくら掃いたとしても利益にはならない。

一方、AIなど世の中の流れも取り入れながら物流予測や人員計画の精度を上げ、庫内を最適化するために活用する。まだ十分にこなせてはいないが、トライし続けたい。

【海外事業・BCP対応】 海外は大きな売上高のマレーシアをはじめ、ベトナム、シンガポール、中国の4か国で展開している。

それぞれの国でそれぞれ課題があり、順調な面と壁に当たっている面がある。グループの売上高が474億円、国内から海外の輸出が5・8億円ある。面としての取り組みができてきた。

BCPについては、これまで地震を想定したものが主流だったが、台風や水害が増えている。一番の違いは予想されるか、事前準備ができるかどうかである。昨今は鉄道等の交通インフラでも計画運休が普通に行われるようになったが、われわれもある程度物流を計画的に調整できるようになった。毎年起こることを前提としてとらえ、業界内で決めて連携していくことが必要だと考える。