大豆ミート 精肉売場へ提案強化 “第4の肉”で罪悪感解消

いま大豆ミートが注目されている。海外市場では植物から製造される代替肉の市場が急成長しており、米国では時価総額1兆円の企業が登場した。日本でも流通大手が実験的に精肉売場へ大豆ミートを導入する動きが出てきており、大豆ミートを取り扱うメーカーはこれまで以上に売場提案を強化している。

世界人口の急増による食糧不足や環境負荷の増大、健康意識の高まりなどを背景に、大豆やえんどう豆など植物由来の代替肉が注目を浴びている。この牽引役は米国の植物肉製造大手ビヨンド・ミートで、今年5月に米国ナスダック市場へ上場し、一時は時価総額1兆円を超えた。

米国の量販スーパーでは精肉売場に肉代替商品が並び、昨今は外食産業へも浸透し始めている。ファストフード大手は今秋、北米でビヨンド・ミートの代替肉を使ったハンバーガーやサンドイッチの販売を開始した。

日本でも代替肉は徐々に広がりを見せている。あるファストフード大手は4年前から大豆パテを使用したハンバーガーを全国で販売したところ、健康志向の消費者に支持されている。

また、イトーヨーカドーは今年10月、首都圏の一部店舗で精肉売場に大豆ミート専用コーナーを設けた。マルコメや大塚食品の商品試食販売を行っている。

流通大手が売上げの高い精肉売場の一部を空けてまで大豆ミートを導入したのは、それだけポテンシャルと将来性を感じているからだろう。大豆ミートは牛、豚、鶏に次ぐ“第4の肉”として消費ニーズに応えられるだけの力を秘めている。

大塚食品「ゼロミート デミグラスタイプハンバーグ」
大塚食品「ゼロミート デミグラスタイプハンバーグ」

近年の大豆ミート浮上はメーカーによる商品力向上も大いに関係している。マルコメは15年に「ダイズラボ」ブランドを立ち上げた。高タンパクで低脂質の「ダイズラボ 大豆のお肉」シリーズは徐々に認知が高まっており、来年から精肉売場へ本格展開を図る方針だ。

大塚食品は昨年11月に大豆を使用した「ゼロミート デミグラスタイプハンバーグ」「同 チーズインデミグラスタイプハンバーグ」を関東中心に発売した。今年6月の刷新と同時に販売エリアを拡大させた。そして、第2弾として「同 ソーセージタイプ」を関東中心に発売した。肉代替品で健康的な食生活を提案している。

近年、ミレニアル世代がよく使う用語に“ギルトフリー”がある。この世代は意識が高く、食生活における肉食について自身の健康と地球環境負荷の2つのギルト(罪悪感)を感じていると言われる。若年層のトレンドにも肉代替商品は合致しており、近い将来に日本市場でも急成長する可能性がある。