ビール類 仮需と反動はほぼ想定内 年末需要の取込みが焦点

10月からの消費増税で軽減税率の適用がない酒類の動向が注目されていたが、ビール類でも9月には一定の駆け込み需要が、10月にはその反動があったとみられる。業界では仮需と反動の幅について「多少のズレはあるが、おおむね想定通り」との声が多い。

9月のビール類市場は前年同月比16~17%増とみられ、これまでの減少トレンドとは大きく異なる増加であることから、増税前の駆け込み需要が発生したとみられる。狭義のビールは約13%増、発泡酒は15%前後増、新ジャンルは20~21%増とされている。

9月ビール類計ではアサヒビールが11%増。最大勢力の「スーパードライ」は12%増。キリンビールは24%増。「一番搾り」は16%増。昨年から好調が続く「本麒麟」は86%増。サントリービールは16%増。「ザ・プレミアム・モルツ(缶)」は16%増、「同〈香るエール〉」は31%増。「金麦」ブランドも30%増。サッポロビールは17%増。好調の「黒ラベル」は19%増。「ヱビス」は17%増だった。

新ジャンルの伸長幅が大きいことについて、ある業界関係者は「生活防衛意識が高まったことで、価格コンシャスの強い新ジャンルが好まれたのだろう」とみる。

10月のビール類市場は9月の反動で12%程度減。狭義のビールは10%程度減、発泡酒20%程度減、新ジャンル11~12%減。「驚くような数字ではない」との見方が多い一方で、「反動はこの程度で収まったが、年末の需要が伸び悩まないかが心配」との声も聞かれ、年末にどこまで持ちこたえるか注視が必要だろう。

10月ビール類計ではアサヒビールが13%減とおおむね市場並み。「スーパードライ」は12%減。キリンビールは13%減だが、9~10月の2か月間では5%増。「一番搾り」は9%減だったものの、9~10月の「同」缶は15%増。「本麒麟」は13%増。同社が扱うラグビーワールドカップのワールドワイドパートナーである「ハイネケン」は124%増。サントリービールは6%減と市場を上回る実績。「ザ・プレミアム・モルツ」「金麦」ともに健闘し、前年並みをキープ。サッポロビールは8%減。「黒ラベル」は7%減、「ヱビス」は15%減、「麦とホップ」は9%減だった。