付加価値品の拡販進む日清オイリオ 「かけるオイル」さらに伸ばす 久野社長が方針

日清オイリオグループの久野貴久社長は12日の上期決算説明会で、グローバル化と多様な付加価値型ビジネスの推進を加速させる方針を示した。

付加価値カテゴリーの利益貢献は、13年度を100とすると18年度末で141%まで上昇。今年度は149%を目指しており、上期末の進捗も順調に推移している。ホームユース向けでは、かけるオイルの販売拡大が進んでおり、家庭用食用油における付加価値カテゴリー(オリーブ油・ごま油・アマニ油などのサプリ的オイル)の成長率は市場平均7%に対し、日清オイリオは14%成長と市場を大きく上回っており、「下期も一層の取り組み強化を進める」と語った。

業務用・加工用分野では中食惣菜向けを中心に炒め油や炊飯油などの機能性オイルが順調に拡大していることや、汎用油カテゴリーにおいても低吸油タイプや長持ち油などが好調。軽量で作業性に優れたピロー容器も人手不足や労働環境改善を背景に需要が拡大している。

ヘルスサイエンス事業では、MCTオイルの販売が好調。家庭用では積極的なプロモーション活動により、MCTの認知度向上が進み、量販店・ドラッグストアでの定番採用が増加。病院・介護施設向けMCT関連商品の展開も広がっている。

MCTオイルの販売実績は、17年下期を100とすると、18年下期は196%、19年度上期は212%まで伸長。MCTは医療や介護現場では以前から浸透しているが、一般消費者の認知率も19年9月時点で37%まで上昇。家庭用では美容やスポーツ関連領域での展開を強化し、20年度末までに認知度を50%に引き上げていくとともに、健康寿命延伸に向けて高齢者介護分野での展開を強めていく方針だ。

加工油脂事業では、インドネシアのチョコレート事業、マレーシアのISF社を中心としたグローバル展開を強化。ISF社は今夏に精製能力を増強し、グローバルサプライチェーンの強化が進んでいる。

また、持続可能性に配慮したパーム油の調達拡大に努め、昨年末にグループ全体でNDPEを宣言。18年度末における、搾油工場までのトレーサビリティは96%、認証油の使用割合は43%に達しており、これをさらに引き上げていく方針を示した。

なお、下期の見通しについては「1-3月期の搾油環境が急激に悪化していることや、物流費の上昇など厳しい収益環境が予想される」と危機感を示した。そのうえで、2020年度の中計目標である連結営業利益130億円、ROE7%達成に向けて、「一層の付加価値品の拡販とともに、汎用品は適正価格の形成が重要になる」とした。