家庭用冷凍パスタ 大容量で日本製粉快走中 非価格競争に期待の声も

家庭用冷凍パスタ市場では、NB商品として日清フーズ、日本製粉、日清食品冷凍が「大盛り」「Big」として大容量品を展開しているが、今年度は日本製粉(日粉)の「オーマイBig」シリーズが好調な推移を見せている。ただ薄利である大容量市場の将来性を悲観する見方もある。

通常の冷凍パスタが300g未満であるのに対して、大容量はおおむね300g台半ばから後半にかけての容量だ。食べ盛りの中高生のスナック利用や単身男性の利用が多いが、2人の高齢者が1品を分け合うシーンも見られるという。

NBでは特に日粉の伸びが目立つ。今年度は毎月のように前年比110%以上の成長。昨秋投入の「同かにトマトクリーム」の好調に加え既存品もそれぞれ好調。トレー入りとして差別化し、消費者の利便性を図った付加価値性が伸長の要因とみる向きが多い。

ただPBも増えている分野だ。NBより30~40円ほど安く「このままでは戦えない」との声もある。今のところ日粉がPBに脅かされる気配はないが「10年後には市場全体でNBの展開が難しくなるかも」といい「PB商品が増えれば市場は単純化し魅力が落ちる」と心配する関係者もいる。

カテゴリーの活性化を狙って投入されたが、結果として消費者には“お買得品”と見られている。価格・容量・メニューだけで買われる傾向があり、商品を見てもブランドが想起されることは少ない。ブランドロイヤルティーが低く、ブランドにとってのメリットは小さいとの指摘もある。

低価格のため品質向上にも限界があり「“冷食なんてこんなもの”と言われると冷食市場全体に影響が出る」との懸念も聞こえる。

物流費・原材料費の継続的な上昇も追い打ちをかける。「ただでさえ薄利なのにコスト上昇でさらに利益は下がる。深追いするメリットはあるのか」と自問する関係者も。一方で別の関係者は「日粉の伸びは超低価格PBでは真似しにくい利便性・付加価値があれば購入されることを証明している」と評価。「価格・容量以外で消費者メリットを提示できれば大容量にもチャンスはあり、そのような競争に転じればカテゴリーは活性化するのでは」という。価格戦が主の市場だが「非価格競争のメリットを具体的に消費者に見せられれば変わるかもしれない」と期待している。