味の素AGF ギフト市場に新提案 他カテゴリーでの認知獲得へ

AGF「ブレンディ」ポーションアソートギフト - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
AGF「ブレンディ」ポーションアソートギフト

ギフトはブランドを広める有効な一手でもある。儀礼的な需要が弱まり縮小傾向にある中元・歳暮ギフト市場で、多くの企業がギフトならではの価値を創出して贈答件数の減少を贈答単価のアップで補おうとしている。

味の素AGF社もその1社で、プレミアム・高級感を開発テーマのひとつに掲げギフト市場を盛り上げるべく提案を続けている。

同社調べによると18年夏ギフト市場は、金額が前年比1%減の3千373億円、贈答件数が5%減の8千405万件、平均贈答単価は4%増の4千13円。18年冬ギフト市場もほぼ同じ傾向となった。

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金谷克彦常務執行役員(味の素AGF)

この結果について、17日発表した金谷克彦常務執行役員は「購入件数は徐々に減少しているが平均単価を高くすることでギフト市場をなんとか維持しようと各社努力している」との見方を示した。

同社のギフト戦略の骨子に大きな変更はなく、今中元は「“季節感・アイス飲用”という中元特有なものに加えて“個食・パーソナル”“プレミアム・高級感”“健康への気遣い”の4つのキーワードで製品を発売していく」と古賀大三郎リテールビジネス部長は語った。

今回、世の中の流れの先取りを意識した新提案は〈AGF「ブレンディ」ポーションアソートギフト〉〈味の素ブランド「クノール」夏の冷たいスープギフト〉〈味の素ブランド オリーブオイル&フルーツビネガーギフト〉などとなる。

古賀大三郎部長(味の素AGF) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
古賀大三郎部長(味の素AGF)

これらのラインナップについて、瀧川直美リテールビジネス部ギフトグループ長は「紅茶、スープ、サラダは他カテゴリーでの認知獲得を意識した。お中元・お歳暮の顧客層は60代以上がメインになるが、30~50代は他カテゴリーの方が多い」と説明した。

〈ポーションアソートギフト〉は、コーヒーギフト市場初となるポーションだけを詰め合わせたギフトで、近年の家庭用濃縮コーヒー市場の拡大を受けて開発された。1杯分ずつ開封する飲み切りサイズで、PET入り濃縮コーヒーに比べて新鮮で香りがよいことを強みにしていく。コーヒー3種、紅茶1種を取り揃え「アイスやスパークリングウォーターに混ぜてもおいしい」と汎用性も特長。

瀧川直美グループ長(味の素AGF) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
瀧川直美グループ長(味の素AGF)

〈夏の冷たいスープギフト〉は、冷製スープ3種と定番2種を組み合わせた「クノール」カップスープのギフト。「牛乳嫌いなお子様がいるファミリー世帯でも楽しめる」点で他社のスープギフトとの差別化を図っていく。3千円と5千円タイプを用意した。

〈オリーブオイル&フルーツビネガーギフト〉は、「AJINOMOTO オリーブオイル エクストラバージン」(150g)と内堀醸造の「プレミアムフルーツビネガー信州りんご酢~ふじ~」(150㎖)を組み合わせたギフトで、オイルとビネガーを混ぜたドレッシングといった使い方を提案していく。

オリーブオイルで単価アップを狙うのは、オリーブオイルとフレーバーオリーブオイルに加えてサラダシーズニング「Toss Sala」をアソートした「味の素ブランドサラダを楽しむギフト」。コーヒーでは、引き出し形BOXを採用した〈AGF「ブレンディ」スティック アイス&ホットオレ ギフト〉などで単価アップを狙う。

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味の素ブランド「クノール」夏の冷たいスープギフト
味の素ブランド オリーブオイル&フルーツビネガーギフト - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
味の素ブランド オリーブオイル&フルーツビネガーギフト