ボーソー油脂 川崎氏が社長昇格 業績回復へ体制刷新

ボーソー油脂は14日開催の取締役会で、川崎薫取締役執行役員の社長昇格を決めた。6月27日付で正式就任する。齋藤典幸社長、後藤正純専務、山口美取締役の3氏は退任する。新たな経営体制のもとで、事業基盤強化と業績回復を図る。

新社長の川崎氏は1958年生まれ、60歳。茨城県出身。東京水産大学(現東京海洋大)水産学部卒、81年プリマハム入社。08年ボーソー油脂入社、12年執行役員、17年取締役執行役員管理本部長。

同社の前3月期決算は2期連続の最終赤字で、無配に転落。一昨年に相場変動の激しい菜種搾油からの撤退を決め、主力の米油事業を軸とする事業構造改革を進めてきたが、菜種油の販売量減少に伴う売上げの減少と、工場稼働率の低下による固定費上昇が採算悪化につながった。

15日の決算会見で川崎氏は「全社一丸となり、業績回復に全力を注ぐ。できることを絞り込み、確実に結果を出していくことが求められる。現状の課題は、菜種油の販売量減少による工場固定費の上昇であり、生産性向上とともに工場の稼働率を上げていくことが重要になる。そのためには、菜種油の販売量回復が必要となる。調達面では輸入原油も検討する」と語った。