乾物・乾麺活性化へ新組織 メーカー111社と協業 日本アクセス

日本アクセスは乾物・乾麺市場の活性化を目的とするチームMD組織「アクセス乾物乾麺市場開発研究会」(通称AK研)を正式に立ち上げた。佐々木淳一社長が昨秋から設立を宣言していたもので、乾物・乾麺の主要仕入先メーカー111社とともに中食・外食・輸出向けなど新たな視点で需要創出に取り組む。

7日に東京の日本アクセス本社で開かれた設立総会では、会長に西村武氏(日本アクセス副社長)、副会長に井上猛氏(兵庫県手延素麺協同組合理事長)と髙津克幸氏(にんべん社長)を専任。初年度の活動方針などを確認した。

同社が多数のメーカーとともにチームMD組織を立ち上げるのは、11年設立のアクセス業務用市場開発研究会(通称AG研)に次いで2度目。AG研は複数メーカーの商材を組み合わせたインストア調理向けメニューキットの開発・販売などで順調に成果を挙げており、その運営ノウハウを重点カテゴリーの乾物・乾麺にも生かす形となる。

日本アクセスは乾物・乾麺の取扱高(18年度329億円、前期比8・8%増)で卸業界トップに位置。07年に統合した西野商事の高い専門性を武器に、市場平均を大幅に上回る成長性を保っているが、シェアの上昇が市場全体の活性化につながらない悩ましい状況が続いている。

新設のAK研ではメーカー111社の知見を結集し、スーパーの惣菜部門やカフェチェーン向けのメニュー開発、新たな用途を訴求する店頭販促企画の立案などに多面的に取り組み、市場全体の底上げを目指す。また、日本アクセスは以前からアメリカの大手スーパー・クローガー全店に三輪そうめんを供給しており、新組織ではこうした実績を和食ブームに沸く海外市場の開拓にも力を入れる方針だ。