コーヒー、家庭でも1杯ごとに課金 近未来予見し新型「バリスタ」展開 ネスレ日本

家庭にあるマシンでもコーヒーを抽出するたびに課金される――。

商品が定期的に届けられるサブスクリプション(定額制)が広まるなか、このような消費をベースにした課金が家庭内でも起こりうることを予見し、ネスレ日本が11月15日から展開するのが新型マシン「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオ プラス」を使った新サービス。

月額1千~2千円(税抜)の範囲で複数のサービスプランを用意し、月額2千円の場合、交通系電子マネーなどによるキャッシュレス決済や4G通信ができるようになっている。

高岡浩三社長(ネスレ日本)
高岡浩三社長(ネスレ日本)

提供メニューも拡充し、コーヒータンクに加えてクリーマータンクも搭載したことで、ボタンを押すだけでカフェラテ、カプチーノのミルクメニューの提供を可能にした。既存の「バリスタ」でミルクメニューをつくる場合、ミルクパウダーを別途用意する必要がある。

小型とITシステムの搭載を強みに、狙うのは販売杯数の少ない個人店や非外食の市場。8日、都内で発表した高岡浩三社長兼CEOは「オポチュニティーは無限にある。ITシステムによって、営業人員が訪問しなくても非常に小ロットで独立店舗さまやコーヒーを扱っていないところにサービスを提供することができる」と語る。

家庭用での展開もにらむ。「家庭の中に入っていくと商品を購入するという20世紀型の常識がなくなる。使われないままだと困るが、またセキュリティの問題もあるが、ボタンを押すたびに課金される時代が到来してもおかしくないと考えている」。

消費ベースの課金は、サブスクリプションで引き起こされている家庭内在庫の抑制にもつながるという。

コミュニティモードのディスプレイ
コミュニティモードのディスプレイ

「1か月のうち1、2週間旅行で不在になると在庫が増えてしまう。もちろん『一回お休みにしましょうか』とやりとりしているが、お互いに不便な話。1人当たりの消費量は極めて少ないことから、パッケージの容量はどんどん小さくなりメーカーにとってはコスト高になっている。このような問題に応えるためにもキャッシュレスは消費ベースでも必要になってくる」と説明する。操作は10インチのディスプレイで行い、コーヒー・クリーマー・水の量を調整できるようになっている。

決済サービス利用プランでは交通系電子マネー、「ネスカフェ アプリ」のQRコード、NFCチップ付き「ネスカフェ パーソナル タンブラー」の3つの手段に対応。この中でタンブラーはオフィスでの利用を想定し個別の情報が識別可能でセキュリティの観点からPINコード(暗証番号)も設けている。

コーヒー抽出中にはディスプレイでニュースや設置者が意図する動画広告を流すことができる。コミュニティモードを選択すれば「いつ・誰が・どんな気分でコーヒーを飲んだか」を知ることができ、オフィスでは会話のきっかけづくりにも利用できる。

「ネスカフェ」と「ネスレ ブライト」の新商品、キャッシュレス決済機能や通信機能などを外した「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオ」
「ネスカフェ」と「ネスレ ブライト」の新商品、キャッシュレス決済機能や通信機能などを外した「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオ」

ニュースは「時事的なニュースよりも、クスッと笑えるようなものや1日を元気に過ごしてもらえるものを考えている」(島川基飲料事業本部レギュラーソリュブルコーヒービジネス部部長)。

11月1日には家庭用向けにキャッシュレス決済機能や通信機能などを外した「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオ」を発売する。

これに伴いソフトも拡充。ネスカフェ最上級モデルの「ネスカフェ ロースタリー ダークロースト エコ&システムパック」(50g)、乳原料を使用した「ネスレ ブライトエクスクリーミー」(110g)、「バリスタ デュオ」対応の「ネスレ ブライト」(110g)を新発売する。