カニカマ 脚光の陰で

戦後の食品3大発明と言えば、「インスタントラーメン」「レトルトカレー」「カニカマ」。そのカニカマが誕生50年を前に、筋肉増強食として脚光を浴びている。

▼カニカマは白身魚のすり身に卵白を加えて練り、繊維状にしたかまぼこ。主原料のスケトウダラはたんぱく質を豊富に含み、高たんぱく食材として知られる卵に匹敵する。また製造工程で加えるでんぷんは、たんぱく質の吸収を助ける。筋肉の衰えが気になる高齢者が数週間食べ続けたところ筋肉が増加したという。

▼その効果がメディアに取り上げられるたびに製造が一時追い付かないほど需要が伸びる。縮小傾向のねり製品市場にとって明るい話題だが、手放しで喜べないのも事実だ。世界的な魚食傾向ですり身価格は右肩上がり、この10年間で3割近く高騰。他国に買い負けることもあり「欲しくても手に入らない」といった事態に陥っている。

▼今後もこの傾向は変わることはなさそうだ。価格上昇の一途となれば、売価を上げるかすり身の比率を減らすしかない。かに身を模した大衆食材が、本物のかに身並の価格になる日もそう遠くないかもしれない。