三輪そうめん 冷夏で販売振るわず 感謝祭で「厳しい夏」吐露

池側義嗣・奈良県三輪素麺工業協同組合理事長と池田利一・奈良県三輪素麺販売協議会会長(池利社長)は、8月30日の三輪そうめん感謝祭であいさつし、今年の商戦を振り返り次の通り語った。

池側理事長「需要拡大へ取組み継続」

5月の連休明けから6月前半まで気温が上昇し、商戦への期待値も高かったが、梅雨入り後に肌寒い日が続き、梅雨明けも長引いた。

世間では景気回復基調と言うが、われわれの業界で実感できる状況ではなく、10月からは増税もあり先行きは不透明。PRイベントの実施や展示会の出展をしたが、今後も需要拡大を目指した取り組みの継続が必要だと感じた。

池側義嗣理事長(奈良県三輪素麺工業協同組合)
池側義嗣理事長(奈良県三輪素麺工業協同組合)

またこれからは品質の維持、向上も必須になってくる。6月には7回目になる品評会を実施した。毎年上位にランクインされる方もいて、全体のレベルアップにつながってくれればと思う。HACCPも義務化され、組合では昨年度に約30軒、今年度に20軒に講習会に参加してもらった。書類作成のセミナーも活用して、手続きを進めてほしい。食品表示法の猶予も来年3月まで。法律順守でできるだけ早く対応していただきたい。業界をとりまく環境は厳しいが、一致団結して難題に取り組む。

池田会長「天気悪くても売れるそうめんを」

池田利一会長(奈良県三輪素麺販売協議会)
池田利一会長(奈良県三輪素麺販売協議会)

われわれ販売協議会は今年久しぶりに大苦戦を強いられた。昔から「そうめん屋を殺すには天気が悪いことが一番」と言われたが、今年は特に東京で6月後半から梅雨寒、長雨が続き厳しかった。組合のそうめんはおおむね底をつき、われわれは多少在庫が残ったが、次年度の古(ひね)に回す分が十分に確保できた。

「天気が悪くても売れるそうめん、方法を作ろう」と奈良県、桜井市、南都銀行の産官金でいろんな取り組みを始めた。最近のお客さまは手延べ麺と機械麺の違い、新物と古物の差さえも分からない。分かりやすい説明をわれわれがどうすべきか、品質が良くおいしいそうめんを食べてもらうにはどうしたらいいのか、原点に戻って考えたい。「夏が来ればそうめんが売れる」のではなく、一年中、おいしい三輪そうめんを食べてもらえるよう模索していきたい。