キッコーマン中央研究所竣工 新技術・新製品開発強化

キッコーマンが千葉県野田市の野田本社社屋北側に建設していたキッコーマン中央研究所が竣工した。同社は10月から新たな研究開発拠点の中央研究所を稼働する。

堀切功章社長CEOは8月29日、竣工式に合わせて記者会見し、「『食と健康』の分野で基礎から応用にわたる研究開発の取り組みをさらに強化し、独創的な新技術開発や新製品開発を進めていきたい」とした。

キッコーマングループの研究開発部門は、会社設立以前の1904年に設立された野田醤油醸造組合醸造試験所を母体とする。将来の製品開発の軸となる基礎研究から商品の開発研究まで、国内外の研究機関との連携を図りつつ活動してきたが、さらなるグループ研究・開発力の強化を目指し、新たな研究開発拠点を建設した。

堀切功章社長CEO(キッコーマン)
堀切功章社長CEO(キッコーマン)

中央研究所では、新たな領域への挑戦として、基礎・基盤研究の強化・集中を行う環境を整える一方、既存事業の商品開発力の強化を目指し、差異化技術を蓄積するためのパイロットプラント設備を新設した。

メイン棟での免震構造の採用などの安全面の強化、自然採用や自然喚起、雨水の利用や省エネルギー機器の採用などの環境への配慮にも取り組んだ。

中央研究所の住所は千葉県野田市野田338。敷地面積約1万6千960㎡、建築面積6千962㎡、延床面積1万350㎡。建物は鉄骨造り、地上2階建てで、メイン棟とパイロットプラント棟で構成する。総工費は約70億円。

メイン棟1階には実験室を集約し、機能別に配置。メイン棟2階にはオフィス、会議室、カフェなどを開放的なワンルームに配置した。プレゼンテーションも可能な交流の場となる「大階段」も特徴。パイロット棟には差異化技術を蓄積するための設備を備える。

堀切社長CEOは長期ビジョン「グローバルビジョン2030」のテーマ「新しい価値創造への挑戦」に言及し、「その核となるのが中央研究所」と指摘。中核となる醤油事業の可能性をさらに広げる一方、新しい食品加工技術を生かした新しい加工食品の開発、発酵・醸造技術を生かした新しい分野への挑戦にも力を注ぐ考えを明らかにした。