経費かさみ1Qは苦戦 物流費 着実に転嫁へ 大豆ミートも拡大目指す スターゼン

食肉卸大手のスターゼンは13日に日本食肉加工記者会との会見を行い、中津濵健社長ら幹部が直近の業績や今期の戦略を説明した。

同社の20年2月期第1四半期の連結業績は、売上高が0.5%の増収となった一方で営業利益16.3%減、経常利益2.6%減、当期利益3.1%減と減益だった。

中津濵社長は「非常に苦戦した第1四半期だった。取扱量、売上げとも微増となったものの、それ以上に販管費が増えたことで営業減益を余儀なくされた」と説明。物流費高騰分の価格転嫁が進んでいないことや、昨年に稼働開始した福島県本宮市のハンバーグ工場の生産拡大が計画通り進まなかったことも要因だ。主に外食チェーン向けの業務用ハンバーグが天候不順もあって苦戦したといい、下期は販売と製造の連携を強化しながら工場稼働率を上げていく考えだ。

「当社は下期に稼ぐ会社。これから増税もあり、気を引き締めて臨みたい。悲観的には考えておらず、いろいろ策を打っている」(中津濵氏)として、物流費の着実な転嫁や働き方改革による社内環境の整備を進め、利益を生み出す体質作りに取り組む計画を示した。

また同社では中国の現地パートナーと三井物産との3社による同国での畜産・水産物の加工・販売事業に向け、9月に合弁会社の運営開始を予定。中津濵氏は「将来的な(中国への)和牛輸出を目指すだけでなく、日本以外のマーケットでも三国間貿易などを積極的に進めることが目的。タイなどでも成果が上がりつつある」として、現地でもスターゼンのビジネスモデルを展開すべく技術や人材の移転を進める方針を述べた。

また大塚食品が昨秋に通販や一部スーパー、CVSで発売した大豆ミート「ゼロミート」の製造を手掛ける同社では、今後は業務用の製品化も視野に協業を進めていることを説明。肉を一切使わない同品だが、「食肉メーカーのスターゼンがやることに意味があるのではないか」(中津濵氏)として、独自のポジションを生かして植物性ミート市場の拡大に貢献したい考えを強調した。