カゴメ「コトビジネス」を事業化 健康事業部、将来へ基盤整備

カゴメの寺田直行社長は7日、2022年から3年間の次期中期経営計画において「コトビジネス」を事業化する考えを示した。同社は、今年度から始まった第2次中期経営計画(2019~2021年度)において、収益力強化の継続と新事業・新領域への挑戦による成長を目指しており、「コトビジネス」を新事業の一環として第3次中計において大きな柱に位置付けている。

同社は、18年10月にトップ直轄部門として健康事業部を新設。主に法人や自治体向けに、健康増進をサポートするサービスを開発・販売している。17年9月に立ち上げたプロジェクトチーム「野菜と生活 管理栄養士ラボ」は、食と健康のプロである管理栄養士資格保持者45人が在籍し、その一翼を担っている。トマトをはじめとする野菜の機能性研究や営業活動で培った提案力、メニュー開発力を生かして、「健康セミナー」や「メニューレシピ」などのコンテンツを提供しており、野菜摂取の重要性やメリットを伝えるセミナーやメニューレシピなどを通じて、食生活の改善や野菜摂取をサポートしている。

7月からは、ドイツのバイオズーム サービス社と共同開発した野菜摂取の充足度を表示できる機器「ベジチェック」のレンタル・リースおよびこの機器を使った健康サポートプログラムの販売を開始。主に企業や自治体の健康増進支援ツールとして、健康管理や健康診断での食事指導などさまざまな場面で展開していく。

「ニッポンの野菜不足をゼロにすることを目標として掲げており、生鮮野菜や野菜加工品などの商品(モノ)に加え、トマトをはじめとする野菜に関する知見を生かした健康サポートプログラム(健康セミナー、メニューレシピ監修、料理教室など)のコンテンツ(コト)の開発・販売にも力を入れて取り組んでいる」と同社。機器を健康サポートプログラムに活用することで、利用者に対し「野菜をもっと摂取する」という行動を促す。

コトビジネスについて寺田社長は「健康事業部は、自治体向けの有償セミナーやベジチェックのレンタル・リースなどを通じ、今年度は約4千万円の売上げを見通している。まだ種蒔き段階であり、スタートの規模は小さいが、22年からの中計で大きく伸ばし、将来の柱になるように、今はそのための基盤を整えている」と意欲的だ。「企業にとって新製品開発も重要だが、モノが売れなくなった時のために新領域で新事業を行わないと、たぶん勝ち残れない」と指摘している。