世界へ“避糖”の技 アジアでフレーバーウォーターなど拡大 サントリー食品

サントリー食品インターナショナルはフラット・フレキシブル・フランク――の3つの「F」をキーワードに掲げ各展開国が持つ強みやノウハウの相互交換を推進していく。

3月下旬から現職の齋藤和弘社長は2日、「意思決定体制をフラットにして、変化にはスピーディー、フレキシブルに対応していくことが大事。そのためにはフランクなコミュニケーション力のアップが不可欠」と語った。

日本の強みはR&D(研究開発)や商品開発力にあると言及。具体的には、砂糖の摂取を避ける“避糖化”への対応とおいしさを両立させた中味設計で先行しているという。

「世界中で砂糖の摂取量を控える動きがある中で、日本では70年代中頃から先駆的に砂糖の量を減らし、フルシュガーから微糖までさまざまなレシピを開発してきたのは大きな強み。砂糖の甘みに慣れた方に砂糖抜きでおいしいと感じてもらうのは簡単ではない」との見方を示す。

齋藤和弘社長(サントリー食品インターナショナル)
齋藤和弘社長(サントリー食品インターナショナル)

この避糖化の技術で、砂糖税率など各国で異なる基準に即した味づくりを行っている。

インドネシア発のフレーバーウォーター「good mood」は「サントリー天然水」フレーバーウォーターで培った技術を適用したもので、現在、販売エリアをマレーシア、ベトナム、タイへと拡大している。

「ボス」の海外展開は現在、テストマーケティング中で「なるべく早い時期の展開に向けて準備している」。

一方、日本が海外から取り入れるべきものとしてはデジタル化社会への対応を挙げる。「アジアはデジタル化への移行が早い。われわれが重視するのは、キャッシュレス決済よりも、現在改革を進めている自販機のデータ収集にあり、ここに集中して迅速対応をさらに進めていく」。

ECの購買行動も注視。「世界的な傾向としては、パパママストアのスモールフォーマットの売場が活況で、少し消費者行動が変わりつつあるようだ。重たくて安価なものを大量にというニーズにはデジタル、楽しいものや健康に良いものは日々の購買というように分かれていくという仮説を持っている」。

第2四半期(1-6月)連結業績は、売上収益が2.3%増の6千278億円、営業利益は前年同期に加工食品事業の売却益を120億円計上した影響もあり9.7%減の509億円となった。

非経常的な要素を除いた既存事業ベースの営業利益では14.3%増となり「地域(展開国)ごとに状況は異なるが、全体としては想定の範囲内でまずますの上期を終えることができた」。