「カカオはフルーツ」着目 砂糖使わず豆とパルプだけでチョコに ネスレ

世界に先駆け今秋発売

ネスレは、精製糖を加えずにカカオの実の豆とパルプ(果肉)を唯一の原料としたチョコレートを開発した。

カカオパルプは、カカオ豆を包み、柔らかく、甘くて、白い。通常、一部のカカオパルプは収穫後のカカオ豆の発酵に使用されるが、かなりの部分は取り除かれ廃棄されている。

除去される部分は、13年頃から産地などで比較的加工が容易なドリンクやスムージーの原料として使用されるようになったものの、本格的な工業化には至っていなかったようだ。

ネスレは、世界に先駆けてカカオパルプを乾燥・粉末化する技術とそれをチョコに練り込む技術を確立。特に、チョコの味わいや粘性を保ちながら練り込む粘度調整や管理は至難とされ、同技術は特許出願中となっている。

試食会で竹内雄二部長(ネスレ日本)
試食会で竹内雄二部長(ネスレ日本)

同チョコは、日本で最初に「キットカット ショコラトリー カカオフルーツチョコレート」として商品化され、今秋から専門店「キットカット ショコラトリー」常設8店舗と通販サイトで発売される。

その訴求に当たって着眼するのは“カカオの実はフルーツ”という事実とチョコの製造工程。

17日、メディア向け試食会でネスレ日本の竹内雄二コンフェクショナリー事業本部マーケティング部長は「チョコの産地や製造工程は意外と知られておらず、チョコの奥深い世界を知ってもらい能動的に興味を持ってもらいたい。今回初めてカカオパルプをチョコに練り込みチョコの自然な甘さを感じてもらうことで“カカオはフルーツの一種”と実感してもらえるはず」と期待を寄せる。

カカオパルプ100%ジュースとグラニテのスイーツセット
カカオパルプ100%ジュースとグラニテのスイーツセット

商品にカカオの実だけでつくられたチョコを使用することで「よりシンプルな原料で構成されたものを食べたいという世界的なトレンドにも合致している」という。

大部分が廃棄されていたカカオパルプの活用はCSVの観点からプラスに働きそうだ。「カカオパルプをジュースや砂糖代替として使う動きが強まればカカオ産地も潤う」との見方も示す。

今秋の発売に先立ち、「キットカット ショコラトリー」銀座本店では18日からカカオパルプ100%ジュースとグラニテをセットにしたスイーツセット「ジュ ドゥ カカオフリュイ&ライム グラニテ」を販売している。