味の素グループ 秋需喚起へ新戦略 基幹ブランドで市場牽引

味の素グループは9日、東京都港区高輪の品川プリンスホテルで流通各社などを招き、「がんばる生活者をもっと応援します!」をテーマに秋季新製品展示会を開催した。食品は軽減税率が適用されるものの、消費税率10%への増税を控え、先行き不安による節約志向の高まりが予測される。それだけにグループ各社は新製品や新たなマーケティング施策で需要喚起を図ろうとしており、展示会でもその意気込みがうかがえた。

グループ各社は、企業理念に掲げるASV(Ajinomoto Group Shared Value)の一環として取り組む方針を秋需戦略でも掲げ、環境変化を捉えた商品開発を重視している点で一致している。味の素冷凍食品は「世帯構成や労働環境の変化により時短や簡便な調理ニーズの高まり」を前提とし、味の素AGF社も「高齢化や単身世帯の増加、ライフスタイルの変化、働く女性の増加、健康意識の高まり、通信媒体や購買チャネルの多様化」を捉えて新戦略を発表。「スポーツ実施者の増加」(味の素スポーツニュートリション部)や、「贅沢ニーズの顕在化」(味の素食品事業部)などを環境変化にあげる部署もある。秋季対策はこうした環境変化に対応し、味や製法、容器などでスペシャリティ化を図っている。各ブランドが基幹商品や成長ブランドを強化することでも一致。味の素社の家庭用事業部は「具たくさん味噌汁」「クノール」、スポーツニュートリション部は「アミノバイタル」、甘味料部は「パルスイート」、味の素冷食は「ギョウザ」、味の素AGF社はスティックコーヒーを強化し、市場拡大を牽引していく考えだ。

具体的には、味の素社の家庭用事業部はインスタント味噌汁市場が成長する中で贅沢ニーズに応え、「具たっぷり味噌汁」を全国発売、「クノール」は働く女性に向けて味と利便性にこだわった「スープグランデ」を発売。スポーツニュートリション部の「アミノバイタル」は、過去のオリンピック、パラリンピックに採用された専用技術を「アミノバイタル プロ」「同 アクティブファイン」に導入。甘味料部は、「パルスイート おなかすこやかオリゴ」を40代以上の女性に向けて強化する。

また、味の素冷食は16年連続して日本一の餃子メーカーとして「ひとくち餃子」を発売し、ターゲットおよびオケージョンを拡大。味の素AGF社は、新ブランド「ブレンディ ロースターズ&」を立ち上げ、FDの導入により高品質志向に対応。さらに北海道で急成長しているアトリエ・モリヒコと提携し、新ブランド「森彦の時間」を発売。ギフトでも新ブランド「グランデージ」を立ち上げる。