グループで朝食需要を喚起 狙うは4千億円市場 味の素大阪支社

味の素大阪支社は朝食の欠食を減らす活動をグループでスタートさせた。「朝食ラブ(あさくらぶ)」と銘打ち、野菜摂取を促進する「ラブベジ」や「勝ち飯」に続くASV(味の素グループ・シェアド・バリュー)第3の柱に位置付ける。

この背景には小中学生の欠食率が高いという関西エリアの事情がある。中学生の朝食欠食率は大阪府が11%で全国ワースト。奈良県が10.1%でそれに続き、10位以内に和歌山県と京都府も入っている。

裏を返せば、それだけ新たな需要が見込めるとも言える。その市場規模は大阪支社が管轄する関西・中四国エリアで約4千億円(うち関西2千600億円)と推測される。田原貴之支社長は「われわれのグループ力を生かし、この課題解決に取り組む」と意欲を示す。

5日、得意先約600人を招いてホテルニューオータニ大阪(大阪市)で開いた秋季施策提案会では、その考えを具現化した。朝食を食べない人から毎日食べている人まで喫食レベルを3つの段階に分け、それぞれに対しグループ各社の商品を組み合わせ効果的な朝食メニューを提案。

例えば、毎日同じメニューで朝食を済ませている人に向けては、カップスープのトマトポタージュにご飯を加えリゾット風にした「たべてこ朝マグ」、食パンに卵とマヨネーズを乗せて焼いた「こがしマヨたまトースト」などを紹介。

また、味の素AGFはフルーツティーの売れ筋「芳醇ピーチティー」にヨーグルトと牛乳を混ぜてラッシーに仕上げたり、J-オイルミルズは新商品の「えごま油」を野菜ジュースに加えるなど、グループ各社もひと工夫加えたメニューを提供した。J-オイルミルズの担当者は「ほとんど無味無臭なので、毎朝食べ慣れているものに違和感なく取り込める」と話していた。

今後はグループ以外のメーカーや行政との連携も視野に活動の幅を広げる。既に広島県とは協定を結び、大阪市や神戸市などへも取り組みを拡大していく予定。

田原支社長に今回の活動と支社の進捗状況を聞いた。

朝食ラブ(あさくらぶ) 味の素グループ・シェアド・バリュー 朝食欠食

【朝食ラブの取り組み】

既に流通向けにプレゼンを行い、関心の高さを感じた。グループの製品を合わせると、結構な数のメニュー提案ができる。さらにグループ以外のメーカーも一緒になって、これまでの朝食フェアをより分かりやすい形で展開していきたい。全国的に関西の欠食率は高く、この大阪から発信していくことが重要だ。

【今期の進捗状況】

家庭用は4月が10連休前の買い込みで120%と大きく伸び、5月はその反動もあったが、4~6月では104~105%。外食も家庭用と同じような動きで104%。加工用は102%で、支社トータルでは104%。

マヨネーズが牽引しており、中華では「きょうの大皿」シリーズが引き続き好調。「Cook Do」の4分の1を占めるようになった。カップスープも通年商材として定着してきた。アミノバイタルはゼリー、粉末ともドラッグストアでの扱いが増えるなどして120%と伸長。東京五輪の1年前企画などの提案でさらに拡大したい。