需要拡大へPR推進 パイン缶協会が総会

日本パインアップル缶詰協会は6月21日、東京・麹町のスクワール麹町で令和元年度の通常総会を開き、今年度の事業計画・予算を承認した。役員の交代では、理事に高橋典裕・国分グループ本社マーケティング統括部マーケティング開発部長、監事に荒井天・日新製糖営業本部営業第二部長を選任した。

平成30年度のパインアップル缶詰の関税割当数量は前年度から1%増の197万ケースが42社に発給。輸入品は16年からのスーパーエルニーニョ現象が終息し、タイをはじめとする東南アジア諸国の生産は順調に推移。年度平均の輸入価格は121円/㎏と一昨年の139円/㎏と比較し、落ち着きを見せたことで輸入も安定し、年度後半にかけて前年を上回った。

30年度の輸入量は前年比2%増(157万7千函)、輸入金額は12%減(38億8千800万円)。1次税率による輸入は関税割当数量の78.5%の154万9千函、2次税率の輸入は2万8千函で総輸入量の2%となった。

沖縄産のパインアップル缶詰は5年連続で栽培面積が拡大したが、昨年秋の台風24号の直撃で大きな被害を受け、原料搬入量は前年比17%減の1千818t。缶詰製造実績は原料搬入の減少、歩留まり低下、工場改修のため11月末で製造を打ち切ったこともあり、前年比23%減の2万1千函にとどまった。

これにより、平成30年4月から31年3月までのパインアップル缶詰供給量は前年比2%増と159万8千函となった。

新規用途開発にも注力(国産パインアップル缶詰)
新規用途開発にも注力(国産パインアップル缶詰)

なお、今年度のパインアップル缶詰関税割当基準は1対46.3。4月1日に公表された関税割当数量は前年度を1千500t下回る3万8千800t(190万函)となった。

協会の事業活動は引き続き、関税割当制度の適正な運用と、国産パインアップル缶詰の需給安定、消費の拡大および加工技術の研究普及、国産パインアップルの生産奨励および生産性向上に取り組むことを確認。「毎日くだもの200g運動」と連携したパインアップル缶詰の消費拡大、パインアップル缶詰料理コンテストや料理講習会の開催を通じたPR活動を推進するほか、沖縄産パインアップルの生産振興、沖縄県東村総合農産加工施設の安定稼働に向けた加工技術、新製品の開発などに取り組む。

あいさつした山﨑和会長(三菱商事)は「平成元年に設立した当協会は、令和の新たな時代を迎えた。今後も引き続き、関税割当制度の適正な運用と国産パインアップル缶詰の振興に努めていく。国内唯一のパイン缶詰工場である東村総合農産加工施設は設立から10年を迎え、国の北部振興事業を活用して工場の改修を実施。設備更新と自動化設備の導入など機能強化が進んだ」ことを報告した。総会には清水信次名誉会長をはじめ、来賓の農水省、中央果実基金などの行政関係者、JA沖縄やメーカー、商社の担当者が多数出席。業界全体でパインアップル缶詰の消費拡大に力を入れていくことを確認した。