即席麺 夏本番へ“汁なし”続々 ロングセラーも参戦で賑わう

即席麺市場では、夏本番に向け、カップ焼そばを中心とする“汁なし”商品が続々登場している。ここ数年、「まぜそば」「油そば」といった新たな“汁なし”商品による間口拡大効果もあり、2018年度のカップ焼そばJAS生産量は前年比4.9%増と好調に推移した。今夏は和風やロングセラーブランドの“汁なし”商品が参戦したことで、さらなる間口と奥行の拡大が期待されそうだ。

カップ焼そば市場は、トップブランド「日清焼そばU.F.O.」(日清食品)、「一平ちゃん夜店の焼そば」(明星食品)、「ペヤングソースやきそば」(まるか食品)を中心に各社がしのぎを削る激戦区だが、日清食品は「日清焼そばU.F.O.」ブランドに「濃い濃いわさび」(6月17日)、「油そば 辛口濃い濃いラー油マヨ付き」(7月1日発売)といった“濃い濃い”系を投入する一方、「日清のどん兵衛 汁なしピリ辛肉みそうどん」(5月13日)、「同 汁なし黒カレーうどん」(6月10日)、“汁なしチキンラーメン”「チキンラーメンのかまたま」(6月24日)等々、焼そば以外の“汁なし”商品を拡充している。

「中華三昧カップ 汁なし担々麺」(明星食品)
「中華三昧カップ 汁なし担々麺」(明星食品)

「一平ちゃん」ブランドに加え、「ぶぶか油そば」を中心とする“汁なし”が前期好調に推移した明星食品。今期は「中華三昧カップ 汁なし担々麺」や「同 上海焼そば」(5月20日)、「チャルメラ 青森スタミナ源たれ にんにく醤油まぜそば」(6月17日)など“汁なし”をロングセラーブランド全体に拡大。名店とのタイアップ商品を含め、強力なラインアップで攻勢を掛ける。

「ペヤングソースやきそば」が好調に推移するまるか食品は、レトルト具材付きで税別385円という超高価格帯の「中華風そのまま皿うどん」(5月20日)が目玉。バリバリの揚げ麺にレトルトの中華あんかけをかけるだけの超簡便商品。“汁なし”の可能性を広げる商品として注目されそうだ。

「中華風そのまま皿うどん」(まるか食品)
「中華風そのまま皿うどん」(まるか食品)

大盛カップ焼そば「ごつ盛り」が伸長する東洋水産は、「マルちゃん正麺 カップ」に「油そば」(6月17日)を激戦“油そば”ジャンルに投入したほか、湯切りにより冷たい麺が食べられる冷しそば「冷しぶっかけたぬきそば」(7月1日)により、強みを持つ和風で夏場の需要喚起にチャレンジ。

サンヨー食品は昨年に引き続き、袋麺「サッポロ一番」の夏場の需要喚起施策を展開する。今期は「塩らーめん」を対象に、茹でた麺を氷であえる「サッポロ一番de氷あえ麺!」をTVCMなどで訴求。汁なしカップ麺は他社の攻勢もあり苦戦気味だが、「レモスコ味 塩焼そば」(5月20日)、「キング軒 広島式汁なし担担麺」(7月1日)など話題性、新奇性のあるメニューで対抗していく。

エースコックは、「夏の辛口 スーパーカップ大盛り 汁なし担担麺 超やみつき四川風スパイス仕上げ」(5月27日)、「塩レモン焼そばモッチッチ 瀬戸内レモン仕立て」(6月3日)といった主力ブランドの“汁なし”に続き、名店タイアップ商品「一度は食べたい名店の味 伊吹監修の一杯 煮干しまぜソバ」(6月10日)を立て続けに投入。

「マルちゃん正麺 カップ 油そば」(東洋水産)
「マルちゃん正麺 カップ 油そば」(東洋水産)

近年、汁なしを強化しているのがヤマダイ。現在、高価格帯ノンフライ麺「凄麺」シリーズ2品、フライ麺「ニュータッチ」シリーズ5品を展開中。発売を開始した「ニュータッチ 大阪かす焼そば」(6月10日)は、本場大阪の素材を使用。甘くて濃厚なソース味に肉かす入りの揚げ玉でコクを足した、まさに大阪の魅力が詰まった味に仕上げた。話題性に加え、地元での定番化を狙う。

メーカー各社の積極的な商品投入もあり、活況を呈する汁なしカップ麺市場だが、今期はチルド麺メーカーの即食商品が強化されていることもあり、冷凍麺を含めた温度帯間競争も激化しそうだ。