海苔不作に危機感 生産奨励にシフトも

大阪海苔協同組合は21日、大阪市の太閤園で令和元年度通常総会を開催。あいさつに立った村瀬忠久理事長(大乾社長)は不作が続いている国内の海苔生産に触れ、「組合の活動も消費拡大から生産奨励へシフトしなければならないのかと感じる」と危惧を示した。

村瀬理事長の話

海苔の国内生産高は63億6千800万枚で、昨年度より11億7千500万枚減り、不作の年となった。外国産については輸入割当ては干海苔が13億4千900万枚、無糖味付海苔が5億200万枚、調整品が11億1千900万枚で合計29億7千万枚のIQ枠が発給された。

先日の韓国海苔の入札会は成約率が99.7%と、非常に高かった。少なくとも25億枚以上の海苔が、国内に入ってきている。国内消費が変わらなければ85~88億枚の間と言われ、実に30%以上から40%前後のものが輸入に頼らざるを得なくなっている。非常に由々しき事態だ。

今年も暑い日が続き、エルニーニョ現象がまた起こっていると言われている。海水温の状況もあるが、何より心配なのが産地で生産者がやめていっているということだ。兵庫県は比較的少ないと聞くが、九州は人数が多い分、跡取りがいなくて廃業しているところも多い。今は相場が高いので、儲けたらやめようという人も増えているようだ。

企業がもっと生産の方に入っていくべきだという論議もされているが、生産者にとって海は畑と一緒で、自分の畑に人を入れたくないというのもある。

そうなると外国産の海苔に頼らないといけないが、欧米などは日本食ブームで海苔は右肩上がりで成長している。うかうかしていると日本の海苔がなくなってしまうのではないか。100億枚生産している時は何とか消費を拡大しようと、節分のイベントなどいろいろ取り組んできたが、組合活動も生産奨励の方にシフトしないといけないのかと感じる。

環境の変わり目かもしれないが、それでもわれわれは海苔を生業としており、何とか頑張って生き残っていかなければならない。