サバ缶26%増、昨年生産量は39年ぶり水準に 缶・びん詰全体では3.7%減

日本缶詰びん詰レトルト食品協会がまとめた18年(1―12月)の缶詰・びん詰国内生産量は前年比8.2%減の273万6千976t(4億4千491万箱)となった。このうち飲料を除く一般食料缶びん詰は前年比3.7%減の29万4千735t(4千125万箱)。健康志向を背景にサバ缶、イワシ缶が伸長、畜産缶も主力品目が好調だったが、水産や野菜、果実缶など多くの品目で原料状況の悪化やコスト高、他容器へのシフトもあり、国内生産の減少が続いている。

飲料を除く一般食料缶(丸缶)は0.3%増、21万5千195t(2千931万箱)。水産缶(5.9%増)、食肉缶(5.2%増)が牽引し、4年ぶりに前年を上回ったが、2年連続で3千万箱を下回った。

水産缶は最大品目のまぐろ・かつお類(ツナ)が6.4%減(3万1千756t、649万箱)。一方で、健康志向で需要拡大が続く、さば缶は26.6%増(4万9千349t、538万箱)。いわし缶も52.3%増(7千233t、107万箱)と伸長した。

さば缶の生産量が5万台に近づいたのは約30年ぶり。近年のさば缶ブームで、平成の初め頃の水準に戻ってきた。なお、さば缶の内訳は水煮14%増(2万5千t)、味噌23%増(1万6千t)、味付11%増(5千300t)。

さば、いわし缶の増産は朗報だが、さんま(30.9%減、109万箱)、かに(36.7%減)、さけ(8.2%減)、いか(14.6%減)、ほたて(18.8%減)、赤貝(60%減)と、それ以外の品目は軒並みマイナス。原料状況悪化の影響を受けた。

貝類では、あさり(1.9%増)が唯一好調で、料理素材としての水煮や、赤貝代替の味付缶が増えた。

果実缶は、主力のみかん缶が7.8%減(87万箱)、桃も8.6%減(29万箱)と低迷。混合果実4.7%増(97万箱)、フルーツみつ豆2.3%増(24万箱)は好調だった。

野菜缶は8.8%減。最大品目のスイートコーンが11.2%減(130万箱)、ゆであずきも8.1%減(129万箱)と落ち込んだ。コーンは輸入原料のリパック品が6.6%減(1万1千t)、北海道産は33%減(1千500t)。

食肉缶は、やきとり14.3%増(56万箱)、うずら卵水煮16.4%増(16万箱)が牽引。コーンビーフが6.4%減(21万箱)と落ち込んだが、その他鳥肉1%減、その他食肉4.2%増と安定した動き。

調理缶は、カレー5.8%増(31万箱)、スープ類3%増(318万箱)が牽引。カレーは業務用向けの1号缶が主体。スープ類は大半を占めるコーンスープが減少したものの、ギフト向けのスープ缶が増加した。

びん詰は、ジャム3.3%増(642万箱)、のり5.2%減(67万箱)、えのき茸8.7%増(94万箱)。ベビーフードは時期ずれの関係で24.9%減(60万箱)。めんつゆ等が含まれる、その他調理・特殊びんは一部製品のPET化で64.7%減(94万箱)の大幅マイナスとなった。

飲料缶は、最大品目のコーヒーが9.8%減(3億2千988万箱)。果実飲料8%減(2千216万箱)、トマトジュース10.8%減(214万箱)、野菜ミックス12.1%減(557万箱)。

そのほか、加工用中心の大缶は、たけのこ3%増(23万箱)、くり6.9%減(26万箱)、もも0.6%減(15万箱)、トマト4.5%減(9万箱)。

なお、18年の缶詰輸入量は約65万t(5.8%減)。国内生産量に輸入を加え、輸出を除いた国内供給量は97万7千t(1.8%減)となった。