キリンビール名古屋工場 RTD製造ライン稼動 投資約50億円、需要拡大に対応

キリンビール名古屋工場は5月28日から、RTDラインを本格稼働した。伸長著しいRTD商品の、今後のさらなる販売数量増加に備えてのもので、投資総額は約50億円。名古屋工場でビール類以外の酒類製造を行うのは初となる。20年には年間10万ケース、将来的には同14万ケースの製造を計画。同社のRTD製造拠点では国内最大規模の生産能力を持つ。当面は「氷結」「氷結ストロング」の350㎖・500㎖缶から製造を手掛け、中部3県を中心に商品を供給していく。

少子高齢化の進行や人口減少社会の到来、若者のアルコール離れ、嗜好の多様化など、酒類をめぐる消費環境が大きく様変わりした現代において、RTD市場は08年以降、11年連続で伸びている優良カテゴリー。今後の税制改正の中でも、RTDは2026年まで税率が据え置かれるため、引き続き市場拡大が期待されている。

名古屋工場では、もともと瓶ビールのラインだったスペースを活用。RTD缶列や調合設備などを新設。最新技術やITの活用などで、少人数オペレーションの実現、生産性向上につなげている。今後は、製造対応製品の品種を徐々に広げていく構えで、来年には3交代制を敷く。

お披露目会で中村貴昭工場長(左から3番目 キリンビール)ら
お披露目会で中村貴昭工場長(左から3番目 キリンビール)ら

これまで、中部エリアへのRTD商品供給は、取手工場と岡山工場から行われていたが、名古屋に製造拠点を設けたことで「物流面で約3億円のコストメリットがある」(中村貴昭執行役員名古屋工場長)という。中部圏においても、RTDは13年比で18年は1・5倍と高伸長を見せており、今後のさらなる需要拡大に応えていく。

6月12日には、新設ラインお披露目会を実施。くす玉割りや製造ラインスタートボタン点灯式などを執り行った。

あいさつに立った中村工場長は「(新設RTDラインは)キリングループの中でも最大規模・最新鋭設備で、1分間に350㎖缶で1千500本、ケースにすると1秒で1ケースを作ることができる。われわれも頑張って良い品質の商品を作っていく。同時に、地元・清須および名古屋を少しでも盛り上げることができたらと思っている。地元の皆さんにより愛される工場を目指したい」と語った。