世界初 店頭回収のPETを容器に完全再利用 セブン&アイと日本コカ、共同開発の緑茶飲料で

回収ボックスに入れたPETボトルは、一体どこでどうなっているのだろうか?普段あまり意識しないその行方を、再び商品として消費者に提示することでリサイクルを“見える化”する。このほど日本コカ・コーラとセブン&アイHDが共同開発した緑茶飲料では、店頭で回収したPETボトルを世界で初めて容器に100%使用。完全循環型のリサイクルを実現した。

過程“見える化”で 循環型社会へリード

「日本の素晴らしいシステムのおかげで、PETボトルの98%は回収・再利用されている。しかし2%は未回収のまま。これをゼロにしたい」(日本コカ ホルヘ・ガルドゥニョ社長)。

完全リサイクル容器に生まれ変わって10日から発売した「一(はじめ)緑茶 一日一本」(500㎖、118円)のボトルは、セブン‐イレブンやイトーヨーカドーなどグループ店舗の店頭に設置したPETボトル回収機で集められた容器から再生したPET樹脂が原料。“ボトルtoボトル”のリサイクルを具現化した。

セブン&アイHDでは、プラスチックごみ問題への対策を推進。店頭で配布するスプーンやフォーク、ストローなどをバイオマス原料由来のものに変えるといった取り組みを行ってきた。

店頭の回収機は空容器しか回収できない仕組み。nanacoポイントもたまる
店頭の回収機は空容器しか回収できない仕組み。nanacoポイントもたまる

また自治体との協働も推進。PETボトル回収で連携する東大和市(東京都)との間では、回収資源の収集・運搬を自治体が担う仕組みを構築。プラ問題対策が喫緊の課題となる飲料業界にとっても先進的な事例を示すことで、循環型社会実現への動きをリードしている。

セブン&アイHDの井阪隆一社長は5日の発表会で「こうした取り組みとコカ・コーラの姿勢が相まって、一緒にできることはないかと考えてきた」として、互いにグローバルなブランドを持つ両社として世界規模で環境負荷低減を目指すことの意義を強調した。

「いろいろな企業にもインスピレーションを与えることで、パートナーシップを模索する機会になってくれれば」(ガルドゥニョ氏)、「お客様にリサイクルのプロセスを一緒に体験していただくことで、“見える化”したい。そのためにこのような形にした」(井阪氏)。今回の取り組みによって多くの企業や顧客の意識に訴え、さらに大きな動きにつなげたい考えだ。