食品大手 売上堅調も増益8社のみ コスト増、減損など影響 前期業績

19年3月期売上高上位20社(非上場除く)の連結業績は、増収16社、増益8社で、増収増益は7社だった。売上げは順調に伸びたが、原価高をはじめとするコスト増や減損損失計上などが響き、減益は18年3月期の7社から12社に増加。増益組でも2ケタ増益は2社にとどまる厳しい内容となった。

売上高、営業利益ともトップに立ったのが明治ホールディングス。食品セグメントは売上高1.6%減、営業利益0.7%増だったが、医薬品セグメントが売上高17.9%増(前期比302億円増)、営業利益29.2%増(32億円増)と貢献、売上高、営業利益とも過去最高を更新した。

日本ハムは営業利益が約3割減となった。売上高が伸び悩んだことに加え、第2四半期決算で台風21号と北海道胆振東部地震の影響による棚卸資産の評価損、固定資産減損損失を計上したことなどによるもの。特に食肉事業本部の営業利益24.2%減(約114億円減)が響いた。

味の素の売上高は、製薬カスタムサービスや医薬用・食品用アミノ酸が大幅増収だったことに加え、海外の冷凍食品や調味料・加工食品が貢献したが、事業利益は国内の冷凍食品やコーヒー類が大幅な減益となったこと、持分法による損益にプロマシドール・ホールディングス社(PH社)の商標権にかかる減損損失を計上したことなどが影響した。

このほか、営業利益が42%増となった日清オイリオグループは、油脂・油糧および加工食品事業が売上高7.1%増(2千384億円)、営業利益136.8%増(75億円)と牽引した。ミールが安定していたことに加え、油脂・加工食品は原材料コストに見合った適正価格での販売、付加価値品の拡販が奏功し、大幅増益につなげた。営業利益2ケタ増となった日本製粉は、売上げ増による利益拡大などにより、製粉・食品・その他事業ともに増益となった。

一方、伊藤ハム米久ホールディングス、マルハニチロ、日清食品ホールディングス、江崎グリコは2ケタ減益。3割減となった伊藤ハム米久ホールディングスは、加工食品事業(26.5%減)、食肉事業(35.6%減)という主力部門の減益が響いた。

マルハニチロは、加工事業(18.8%増)が利益貢献したものの、商事事業(31.1%減)、海外事業(17.4%減)の減益がマイナス要因。日清食品ホールディングスの売上収益は内外各セグメントとも順調に伸ばしたが、利益面は売上原価(4.6%増)、物流費(8.6%増)、販管費(2.1%増)などが増加したことに加え、米州地域セグメントに米国日清の固定資産減損損失を計上したことなどが要因。江崎グリコは、積極的に投資を行っている海外セグメントと国内セグメントの減益が要因。

20年3月期は各社とも順調に収益を伸ばす見通し。日清製粉グループ本社、不二製油グループ本社の増収要因は、いずれもM&Aによるもの。日清製粉グループ本社はアライド・ピナクル、トオカツフーズの買収効果、不二製油グループ本社は業務用チョコレートの米国ブルマー社の新規連結が主因。明治ホールディングスは今期、営業利益1千億円に挑戦する。