減収目立つ菓子大手 チョコ、成長に一服感

亀田、初の1千億円到達

菓子業界は昨年度、前年並みに推移し、企業・事業分野によっては減収減益も余儀なくされた。カテゴリー別には昨年までハイカカオ中心に大きく伸長してきたチョコレート市場がマイナスに転じ、ガムは復調傾向が垣間見えたが減少傾向から脱しきれていない。米菓も前年までの好調さが停滞傾向にある。ビスケットやキャンディは堅調を維持し、安定的に推移する。こうしたカテゴリー動向は大手菓子企業の業績をも左右するに至っている。

明治の菓子セグメント2018年度売上高は1千222億円(前年比9.8%減)、営業利益204億円(3.7%増)と減収増益で着地した。

取引制度変更の影響やスナックの販売エリア縮小などにより減収したものの、利益は増益を確保している。チョコレートは954億円(8.3%減)とマイナスしたが、「チョコレート効果」は2ケタ伸長し、コンビニ向けパウチもユニットプライス上昇に貢献した。グミは「果汁グミ」など2ケタ伸長で好調に推移する。今年度は菓子売上高1千312億円(7.3%増)、営業利益219億円(7.3%増)を目指す。

ロッテの菓子全体は0.4%減と微減。ガムが5年ぶりに前年を上回り、キシリトールやACUOなどが改善し、「記憶力を維持するガム」がプラスオンし、ガムの機能性訴求が奏功した。

チョコは前年に伸びた反動で前年並みに推移。ここ数年急成長の「乳酸菌」はさすがに前年には届かなかったが、ハイカカオは引き続きニーズがあり、浦和工場を増強したことで生産能力を高めている。キャンディは「イート・ミント」の全国配荷拡大などもあり、全体で5%前後増加したが、ビスケットは前年を下回った模様。

森永製菓の菓子食品は1千220億8百万円(1.1%減)、営業利益75億7千7百万円(6.0%減)と減収減益。「森永ココア」「プリングルス」が下回るも、「チョコボール」7%増、「ハイチュウ」3%増、「森永ビスケット」1%増など主力ブランドなどでカバーした。

カテゴリー別にはキャラメル・キャンディ306億円(7%増)、ビスケット228億円(1%増)、チョコレート286億円(±0)、スナック150億円(4%減)。中期計画では将来基盤強化へ高﨑第3工場にチョコレートの製造設備を集約化することなどを計画している。

江崎グリコの菓子セグメントは2018年度売上高752億円(4.6%減)、営業利益56億円(23.4%減)と減収減益。チョコレートはリベラやGABA、神戸ローストショコラなどが伸長したが、主力のポッキーやアーモンドチョコが苦戦して462億円(2.4%減)。ビスケットはビスコは好調だったが、プリッツ、コロンなどが苦戦し255億円(7.4%減)となった。

19年度から決算期を12月末へ変更し、同年12月期通期計画では菓子売上高568億円(2.3%増)、営業利益48億円(7.0%増)を見込む。セグメントでは、同期チョコレートが354億円(7.1%増)、ビスケットが187億円(5.2%減)の計画となっている。

ブルボンの菓子売上高は1千107億2千1百万円(0.7%増)と微増収で着地した。主力ビスケットでは、「ミニ濃厚チョコブラウニー」、「ショコラエリーゼ」シリーズ、「ショコラルーベラ」シリーズを発売強化するなどし、キャンディでは猛暑で「ミネラル塩飴」が伸長。チョコは「アルフォート」15周年キャンペーンの展開や、ファミリー・小箱・カップスナックなどが好調に推移した。

カルビーは売上高2千486億5千5百万円(1.2%減)と減収だが、ベーカリー子会社売却影響を除くと実質4.3%増の増収。営業利益は269億6千4百万円(0.5%増)となった。国内売上高も2千81億9千3百万円(4.4%減)だが、ベーカリー子会社影響を除くと1.7%増と増収だった。シリアルについては238億1千7百万円(0.1%減)とほぼ前年並みで推移している。

2020年3月期は、今年5月から価格改定・規格改定を実施し、売上高2千580億円(3.8%増)、営業利益270億円(0.1%増)を見込む。

亀田製菓は連結売上高がついに1千億円に到達した(1千億4千1百万円)。国内米菓事業は売上高803億2千3百万円(0.7%増)、営業利益58億円(1.8%増)となり、主力定番商品の販売強化により増収増益を達成している。

2019年度は強みである国内米菓事業をさらに伸ばす計画。会社全体では1千30億円(3%増)、国内米菓は820億円(2.1%増)を狙う。国内米菓事業では、価格政策の継続と商品の付加価値化、主力コア商品の強化とPB・留め型商品投入による工場稼働率向上、営業システム変革なども進める。

岩塚製菓は品目数の絞り込みやポテチショックの影響、それに価格競争と一線を画した結果として純売上高229億7千7百万円(3.4%減)とマイナスした。企画減少で「黒豆せんべい」「味しらべ」はマイナスしたが、あられ・おかき需要の開拓を進め、「田舎のおかき」「大袖振豆もち」は2ケタ伸長している。2020年3月期は純売上高236億円(2.7%増)、営業利益4億8千万円を見込む。