「新たな市場を創る」 かけるオイルの提案強化 日清オイリオ・久野社長

日清オイリオグループの久野貴久社長は20日の決算説明会で、今年度の経営方針について「グローバル化と付加価値戦略を加速させる」と語り、国内ではかけるオイル市場の成長拡大や、高齢者の低栄養対策やスポーツ・美容領域でのMCTオイルの拡販、業務用油脂における健康・機能軸の提案をさらに強化する考えを示した。

同社の18年度連結決算は売上高3千430億円(1.5%増)、営業利益129億円(42.3%増)の増収大幅増益を達成。原料相場やミール市況の好転に加え、付加価値品の拡販が貢献し、各段階の利益は過去最高を更新した。

国内の家庭用油市場については「オリーブオイルなど付加価値カテゴリーが牽引し、18年度は過去最高の1千500億円規模に成長した。オリーブオイルは販売金額でキャノーラ油を抜き、最大カテゴリーになった。この流れは不可逆的であり、かけるオイルなどの提案を通じて、新たな市場創造を当社が主体となって今後もリードしていく」と意気込みを示した。

キャノーラ油をはじめとする汎用カテゴリーでは「日清ヘルシーオフ」や「日清キャノーラ油ナチュメイド」など新たな機能を付加した製品が好調に推移しており、「汎用油の構造改革と適正価格での販売による安定的な収益基盤構築をさらに進める」と語った。

また外食・中食向けの業務用油脂についても、「健康軸や機能性を高めた商品提案が今後さらに求められていく」とし、ユーザーサポート機能や商品開発をさらに強化する方針を示した。

19年度の業績予想は「米中貿易摩擦や中国の豚コレラの影響で、ミール市況の軟化と油脂コスト悪化を見込み、営業利益は前年比7.3%減の120億円を計画。搾油環境は一転して厳しくなるが、付加価値品の拡販とともに、20日から油脂の価格改定を進め、適正な販売価格の形成に努める」と語った。

加工油脂事業については、マレーシアのISF社を基軸とした、グローバルサプライチェーンの強化を推進する。既に欧州向けの生産拠点となるISF Italy(イタリア)、チョコレート事業ではインドネシアのサリムグループとの合弁工場が本格稼働を開始。償却負担もあることから、19年度は減益予想だが、「将来を見据えた成長戦略を着実に進めている」とした。