サントリー「ボス」ボトルコーヒーに挑戦 働き方変化でイエナカ戦略加速

28日、濃縮タイプ飲料「ボス ラテベース」に続くイエナカ向けの新商品として“コーヒーハンター”の異名を持つミカフェート社長の川島良彰氏と共同開発したボトルコーヒー「プレミアムボス コーヒーハンターズセレクション 無糖」(750㎖)と「同 甘さ控えめ」(同)をスーパー、量販店で発売開始した。

発売に先立ち、27日に都内で発表した大塚匠ジャパン事業本部ブランド開発事業部課長は、イエナカに注力する理由の一つに、コーヒーのRTD化(缶・ペットボトルなどのパッケージ飲料化)の余地が大きい点を挙げ「緑茶の販売量の約8割がペットボトルなどのRTD緑茶であるのに対し、コーヒーのRTD比率は3割前後で、まだまだ家庭内でのRTD化の余地は大きいととらえている」と語った。

「クラフトボス」などで見られる止渇性による需要獲得も狙う。「『クラフトボス』を含めて夏場のアイスコーヒーの需要が非常に大きな比重を占めるようになり、そこに家庭内のコーヒーも乗っかれるのではないかと思っている」。

共働き世帯の増加やテレワーク利用意向の高まりといった働き方の変化もイエナカコーヒー需要の追い風とみている。

川島氏は12年からサントリーコーヒー開発部門のアドバイザーを務め、開発者や研究者らを対象に定期的に座学や産地研修を実施し今後も継続していく。「コーヒーハンターズセレクション」の開発を本格的に開始したのは17年末からで、試作を何度も繰り返しながら商品化に漕ぎつけたという。

同席した川島氏は「今までRTDを飲んだことのない人にぜひ試していただきたい。コーヒーには品質のピラミッドがあり、ミカフェートでは頂点のコーヒーからコモデティのコーヒーまで8段階のコーヒーを販売している。RTDでも品質のピラミッドを実現したい」と意欲をのぞかせた。

ミカフェートでは「コーヒーハンターズセレクション」はコモデティコーヒーの位置づけとなるが「最初の一歩をまず成功させ、第二、第三でもっとクオリティの高いものをつくっていきたい」(川島氏)との青写真も描く。

販売チャネルは当面、全国のスーパー、量販店をメーンとし、品質の良さを体感してもらうため店頭試飲に注力していく。希望小売価格は税抜き298円で「『ラテベース』と同じで飲料業界としてはチャレンジングなプライシングになっている」(大塚課長)。

「ラテベース」は昨年、発売開始した16年比で60%増を記録。その好調要因について「①高いリピート率②共働き主婦の構成が高い点3レギュラーコーヒーやインスタントコーヒーといった非RTDからの流入が8割を超えている点――の3つが挙げられる」と説明した。

7月には「ラテベース」から「贅沢カフェインレス」を新発売する。

現在実施しているオリジナル“ワク泡”サーバーがもらえるキャンペーンの応募状況は「計画通りで『ラテベース』の出荷も前年を超えており、そういう意味でお客さまの関心を集めているとみている。ワク泡サーバーは『コーヒーハンターズセレクション』でも使える仕様になっている」と語った。

「ボス」ブランドは1~4月、8%増の3千530万ケースを記録。「計画通りに推移している。缶コーヒー市場の足下は厳しいが、われわれは市場を押し上げる活動を展開している」という。

この中で3月19日に新発売した無糖紅茶の「クラフトボス TEA ノンシュガー」については「固定客がつき手応えがある。今週くらいから7月2日に新発売する『クラフトボス ミルクTEA』の立ち上げに向けて、『ノンシュガー』で一層のトライアルをとるために『クラフトボス』のニュースを発信していく」と説明した。