海苔テイスティングコンテスト 産地当て1位は秋吉博則氏 第38回大森新和会主催

東京・大森地区の海苔店で構成される大森新和会主催の第38回海苔テイスティングコンテストが18日、大森本場乾海苔問屋協組の海苔会館で開催された。今年も全国各産地の海苔を食べて当てる「産地当てコンテスト」と、参加者の投票で決まる「うまい海苔コンテスト」が開催。目利きを競う「産地当て」では小浅商事の秋好博則氏が高得点で優勝した。

冒頭挨拶に立った岩波明彦会長(新和会)も歴史的な大凶作に終わった前漁期に言及し、テイスティングコンテストなど業界を盛り上げる企画の意義を述べた。また、今年も福岡、佐賀、千葉から生産者組合の参加もあり、流通商社と一緒に産地当てに参加した。

海苔の産地は全国北から南まで広がっており、各海域の特徴や生産方法の違いが海苔の品質にも表れる。されど、これが難問。昨年の優勝者も12問中、4問正解が最高点。さすがに昨年は難しかったが、例年は半分正解で優勝ラインに届くレベルだ。

さて、今年も44人が難問に挑んだ。優勝したのは平均正解2・89問の中で9問正解と歴代でもかなりの高得点となった小浅商事の秋好博則氏に輝いた。昨年も小浅商事の徳久満氏が優勝しており、海苔問屋としての面目躍如といったところ。2位は昨年3位だった久保井海苔店の久保井隼氏(7問正解)、3位は矢澤海苔の矢澤俊治氏(7問正解※同点は年齢の若い人が上位)となった。

また、うまい海苔コンテストでは「味・香り」「色・艶」「歯切れ」で投票され、最優秀賞は「佐賀諸富町・初〇1(大木道隆)」が選ばれた、優秀賞は「愛知味沢・冷A大〇重1(田中進)」と「三重答志・冷〇1(川原栄策)」となった。

講演の部では昨年に続き東京都食品精製協会の食品衛生コンサルタント力武益美氏による「食品衛生法HACCP法令化への対応・第2弾」が開催。そのほか大房氏の前漁期解説が行われ終了した。