伝説のホップ“ソラチエース” クラフト事業の中核を投入 サッポロビール

サッポロビールは9日、ビールの新商品「Innovative Brewer SORACHI1984」を全国発売した。これはクラフト事業商品の「Innovative Brewer」ブランドのフラッグシップ。同社が全国で通年販売するビールとしては11年ぶり。

このブランドは昨年まで同社の子会社だったジャパンプレミアムブリュー社が販売していたが、今年から同社が扱う。

ブランドの役割は「新たなビール文化の創造」。そのための活動因子として

①革新性(チャレンジ)
②本格感(こだわり)
③ファンとの共創(ブランド育成)

――の3点を挙げる。

髙島英也社長は「キワモノに近い商品も出回っている」というが、「本物感という普遍的な価値が必要だと思う」と語る。また③の共創こそが「ブランドの肝」と強調する。

同社には世に出ていないホップが20品種以上あるといい、「これらを使って面白い商品を伝えたい」( 髙島社長)として、「Innovative Brewer」にホップの魅力を追求する「That’s HOP!」と、革新性を追求する「That’s WOW!」の2種を展開する。

「SORACHI1984」は「That’s HOP!」から投入。使われたホップ「ソラチエース」は1984年に北海道の同社バイオ研究開発部で開発された品種。当時は香りが特徴的過ぎて日本国内では使えなかったが、米国ではクラフトビールになくてはならないとされ“伝説のホップ”という人も。

マス広告は投入せず、セミナーなどを通して地道にマーケティング活動を展開している。また1万人以上の応募から選ばれた1千984人のアンバサダーが一般に情報発信する。

「That’s WOW!」については「従来の評価尺度は全く必要ない、そんな世界観を創りたい。コンパスも効かない航海」(同)と表現する。

「ホップ畑を歩いているような体験」(同)と話す第1弾「スカイピルス」は6月11日に、第2弾「ビアチェッロ」は9月に、香辛料や塩味なども使った第3弾「グルメビア」は12月にそれぞれ発売を予定する。

19年「Innovative Brewer」販売計画は20万箱(大瓶換算、うち「That’s HOP!」15万箱、「That’s WOW!」5万箱)。23年には計100万箱(80万箱、20万箱)を目指すが、 髙島社長は「羅針盤のない航海なのであてずっぽうの数字だ。本心を言えば、もっと大きくしたい」と意気込む。

8日に開かれたブランド方針説明会には「Innovative Brewer」と同様に、「世界を変える」をコンセプトにパワードスーツでエンターテインメントを切り開くというスケルトニクス社の廣井健人社長が招かれ、新商品で乾杯した。