無糖飲料 PR競演の春 大手各社から多彩な提案続々

お茶、トクホ、コーヒー、炭酸水から提案続々

春夏商戦に向けて無糖飲料のマーケティングが加速している。3月27日は、コカ・コーラシステム、サントリー食品インターナショナル、キリンビバレッジの3社が相次いで無糖飲料で発表会を開催した。

コカ・コーラシステムは日本コカ・コーラ本社の社員食堂でトクホ茶飲料「からだすこやか茶W」の新CMを発表。同商品の特徴はさまざまな食事に合うことから、CMキャラクターの指原莉乃さんが社食を楽しんでいる日本コカ・コーラの社員を直撃し感想を引き出した。

時を同じくしてサントリー食品インターナショナルは都内でトクホ茶飲料№1の「伊右衛門 特茶」の戦略発表会を開催。そこでは「特茶」を単なる製品ではなく新しくなったスマートフォンアプリを通じて健康的な食事・運動のアドバイスが得られる健康生活提案のサービスブランドとして展開してくことが示された。トクホ茶飲料では、花王が「ヘルシア緑茶」でトクホ茶飲料初となる“内臓脂肪を減らすのを助ける”の許可表示を取得し、それをパッケージに記載して4月4日に新発売する。

スマホアプリで健康生活を提案する「特茶」(サントリー食品インターナショナル)

キリンビバレッジはこの日、無糖ブラックのペットボトルコーヒー「ファイア ワンデイ ブラック」の新CMを発表。都内の会場では、東京タワーなどを配したジオラマの中にマツコ・デラックスさんを立たせてCMの世界観を再現して600㎖の大容量で冷たくなくてもおいしいことをアピールした。

UCC上島珈琲も無糖ブラックコーヒーに注力。大刷新した「BLACK無糖」の発売日である25日には、新CMの放映を開始するとともに、都内複数の住所1―1―1の場所に1日限定のカフェを出現させた。

無糖茶でトップシェアを握る伊藤園の「お~いお茶」は今年発売30周年を迎えたことを記念して、5月から発売30周年施策に向けて矢継ぎ早に新商品・販促施策を展開していく。

同じ無糖茶では大塚食品の無糖紅茶「シンビーノ ジャワティストレート」も5月24日に発売30周年を迎えることから、その日を境に積極的なマーケティング活動が予想される。

マツコとともに大容量ボトルが屹立する新CM
マツコとともに大容量ボトルが屹立する新CM

新たに無糖紅茶に挑むサントリーの「クラフトボスTEAノンシュガー」は19日に発売され売場を席巻。迎え撃つキリンの「午後の紅茶 おいしい無糖」は昨秋から店頭活動を強化したことが奏功し間口(顧客の数)と奥行(1人当たりの飲用量)が拡大し店頭では現在、カレーとのクロスMDを展開している。

無糖紅茶と炭酸水の組み合わせで攻めるのはアサヒ飲料の「ウィルキンソン」。4月16日からは20代女性をターゲットにした「ウィルキンソン タンサン ティー」を新発売する。

ポッカサッポロフード&ビバレッジは、「加賀棒ほうじ茶」をはじめとする素材系無糖茶シリーズを新コンセプト「TOCHIとCRAFT」で一新。26日、囲み取材に応じた岩田義浩社長は直近の販売状況について「無糖茶シリーズは大変好調」と語った。

無糖飲料は世界の中で日本が先進市場であり、茶系を中心に近年右肩上がりに成長している。“どうせ飲むならナチュラルでヘルシーなもの”という健康志向の高まりと、水道水や急須でいれるお茶から、缶・PET入りのRTD(レディ・トゥ・ドリンク)飲料への移行が進んでいることがその要因。RTD化は近年、麦茶や水でも進んでおり、この背景には女性の社会進出に伴う共働き世代の増加や高齢化、単身世帯の増加といった人口動態の変化が挙げられる。