労働環境見直し迫られる食品界

働き方改革関連法の時間外労働規制が来月1日から大企業に適用される。月45時間、年360時間を超える残業は原則禁止となり、違反者には罰則(6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科せられる。

▼その施行を目前に控え、厚生労働省などが大企業に取引上の配慮を求めている。昨年7月の関連法制定以降、大手が進める改革の弊害が下請企業に押し寄せているからだ。

▼中小企業庁が行った実態調査では「親事業者の業務平準化のため、発注数量が予定より大幅に増えても納期を変えてくれず、残業等のしわ寄せが発生している」(自動車産業)、「親事業者の働き方改革実施により、年末年始に発注が集中したため、三が日も操業した」(印刷産業)などの悲鳴が多数寄せられた。

▼こうした短納期発注に起因する下請法違反行為について、厚労省と中企庁は公正取引委員会と連携して厳しく指導する方針だ。当日発注・当日納品などの短すぎるリードタイムは、食品業界でも長年問題視されてきた。今後は労働環境是正の観点から見直しが迫られることになりそうだ。