東松島復興へ「希望の大麦エール」 アサヒGが継続支援

アサヒグループのクラフトビール醸造所である隅田川パブブルワリーは今年も東北復興応援の一環として「希望の大麦エール」を限定醸造し、7日からグループの外食企業であるアサヒフードクリエイトの16店舗で販売、1杯につき100円が東松島市の復興活動へ寄付される。

この事業はアサヒグループHDと東松島みらいとし機構(HOPE)が行っているもの。東日本大震災で被災した宮城県東松島市沿岸部の津波被災地で大麦を栽培することで土地の有効活用を目指す「希望の大麦プロジェクト」が14年から取り組まれている。

東松島市は震災で1千人以上が亡くなり、今も24人が行方不明。地震、津波に加えて地盤沈下もあり復興に時間がかかっている。渥美巖市長は「人口が減ってしまい厳しいが、人口を維持して持続可能な地域を作りたい」と語る。

アサヒは復興庁から人材派遣要請を受けて13年4月から社員1人を2年ごとにHOPEに派遣。第1期ではできることを探り、津波被災土地の活用を目指して大麦の試験栽培を開始。第2期には、その“希望の大麦”を使ったビールが作られた。

第3期の現在は三井茂史氏が派遣されており、試験栽培の段階を終えて現地の真の生業となるよう東松島が主体となった事業化を目指している。

これまでHOPEと農業生産法人は委託の関係、メーカーにはHOPEから大麦を無償提供して商品を製造してもらっていたが、事業化へ向けて契約栽培、大麦を販売する関係へ転換し、試験栽培の段階が終了したという。

“希望の大麦”認知拡大も図りストーリーを発信。東松島地ビール「GRAND HOPE IPA」を発売し、仕込式を開いたり夏祭りでのお披露目なども行った。また、製造会社や栽培する法人を増やすことにも取り組んでいる。

三井氏は「東松島主体の生業になりつつある」といい、20年の復興・創生期間終了までに地元に根付いたプロジェクトにしたい考えだ。