イトーヨーカ堂 創業の地に再進出 地元住民1千人が開店待ち

イトーヨーカ堂が創業の地・千住(東京都足立区)に再進出した。15日、北千住駅西口アーケード通りの一角に食品スーパー業態の「イトーヨーカドー食品館千住店」を出店。同エリアでの営業再開はDS業態ザ・プライス千住店の撤退以来3年ぶりで、ヨーカ堂ファンの多い地元は大いに湧いている。オープン初日は朝9時の開店前から近隣の主婦やシニアら約1千人が詰めかけ、入場制限が絶えない異例の盛況となった。

食品館千住店はザ・プライス千住店の跡地に建ったマンション1~2階にテナントとして入居。売場面積は992㎡と近年の食品スーパーとしては小規模だが、「単品管理・死に筋カットといったヨーカ堂の原点に回帰」(川島隆平店長)し、約6千600アイテムの限られた品揃えの中で地域密着のユニークなMDを強力に打ち出している。

区内の北足立市場と連携し、新鮮な野菜・果物を豊富に揃えるほか、惣菜部門でも地場野菜の千寿葱を使ったかき揚げなどでご当地色を強調。主力顧客のシニア・共働き世帯の簡便調理ニーズに応えるミールキットなども充実させた。2階イートインスペースには写真で千住店の歩みを振り返るギャラリーも設けた。

イトーヨーカ堂 創業の地に再進出 イトーヨーカドー食品館千住店

イトーヨーカ堂は1946年、現セブン&アイHD名誉会長・伊藤雅俊氏の母と兄が千住の地で2坪の洋品店を開いたのが始まり。その後、48年に現在の食品館の場所に移転。60年にセルフサービス方式で食品の販売にも乗り出し、総合スーパー「イトーヨーカドー」の礎を築いた。

千住の象徴だった同店(イトーヨーカドー千住店)はリーマンショック直後の09年に低価格特化型のザ・プライスに転換。この店が老朽化を理由に16年4月に撤退すると、半年後に近隣のトポスも閉店。デイリーな食品を総合的に扱う有力店が中心市街地から消滅し、ヨーカ堂の早期再進出を求める声が挙がっていた。

15日のオープニングセレモニーには千住で長年汗をかいた伊藤名誉会長も出席。テープカットを見守る地元住民の中には、創業期のヨーカ堂を知る世代も多かった。