即席麺 ロカボ、女性層開拓…新需要創造へチャレンジ続々

4期連続で総需要過去最高を達成する見通しとなった即席麺だが、メーカー各社は新規ユーザーの開拓に向けた動きを加速させている。エースコックが先月19日に発売した低糖質カップ麺「ロカボデリ CoCo壱番屋監修カレーラーメン 糖質オフ」「同 リンガーハットの長崎ちゃんぽん 糖質オフ」で“ロカボ”ユーザーの開拓に乗り出したのに続き、日清食品が新たな取り組みを開始する。

日清食品が今月25日から関東甲信越地区と静岡県で発売する袋麺の新ブランド「日清旅するエスニック 具付き3食パック トムヤムクン」「同 具付き3食パック グリーンカレー」(税別408円)は、「男性に比べ、インスタントラーメンを食べる機会が少ない」(日清食品)という女性ユーザーの需要開拓にチャレンジする戦略商品だ。

「頑張った日の“ご褒美”に、『日清旅するエスニック』を食べて、いつもとは違う“旅気分”を味わってみてください。」というキャッチフレーズが示すように、女性を中心に人気が拡大しているエスニック料理を再現した。エスニック料理は家庭で調理するには手間がかかるため、外食を中心に盛り上がっているのが現状だが、今回、自宅で簡単に本格エスニック料理が楽しめる商品に仕上げた。

「トムヤムクン」と「グリーンカレー」とも、本場タイ産ペーストを使用したやみつきになる味わいのスープと彩り豊かな具材をセット。ノンフライ麺を採用することで、しっかりとした満足感がありながら1食300kcal未満を実現することで女性層に訴求していく。

同社はここ数年、袋麺の市場拡大に注力。若年層のカップ麺ユーザーをターゲットにした具付き3食パック「チキンラーメン アクマのキムラー」、シニアのニーズをとらえたダウンサイジング(麺量28~30g)の3食パック「お椀で食べる」シリーズを投入することで新たな市場を開拓してきたが、女性ユーザーについては潜在的なニーズはありながら、業界としても十分に取り込めていないのが実情。今回、女性のインサイトを分析し、ニーズに沿った商品を開発投入することで女性層の獲得を目指す考え。

日本即席食品工業協会がまとめた2018年(1~12月)の即席麺総需要(生タイプ含む)は、各社ロングセラーブランドの周年ラッシュとなったことも寄与し、数量前年比2.1%増(57億7千856万6千食)、金額(出荷額)2.3%増(5千990億2千6百万円)で過去最高を更新したが、2019年は周年の裏年となるうえ、6月1日出荷分から4年半ぶりとなる価格改定が実施され、10月1日からは消費増税も予定されるなど逆風が続く。健康系や女性層をターゲットとする商品を投入、新たな需要を開拓することで逆風を吹き飛ばし、総需要過去最高の更新を目指す狙いだ。