キユーピー、10連休中の物流方針固める 前々日受注で確実に納品

キユーピーは今年のゴールデンウィーク期間中の物流対応方針を固めた。改元に伴う史上初の10連休で物量の増加とトラック需給の逼迫が予想される中、受注締めを通常の納品前日から前々日に繰り上げ、リードタイムを伸ばすことで、得意先センターへの確実な納品につなげる。

キユーピーが納品前々日受注による物流リードタイムの緩和に踏み切るのは、昨年8月、昨年12月下旬に続き3回目。初回の8月は首都圏での常温品供給のみを対象とする限定的な実施となったが、続く12月は対象範囲を全国・全温度帯に拡大。GWも12月と同規模の緩和を図るべく、今週から営業部門が特約各社への説明に回っている。

その背景にあるのが年々深刻化するトラックドライバーと庫内作業員の不足だ。年末などの繁忙期は特にその傾向が強く「今後ますます厳しくなる恐れがある」(キユーピー上席執行役員ロジスティクス本部本部長・藤田正美氏)。昨年末もメーカーが受注量に見合う車両を確保できず、納品に支障を来すケースが相次いだ。

こうした物流需給問題の克服に向け、リードタイムの見直しに着目するメーカーは少なくない。受注締めを現行の納品前日から前々日に繰り上げることで、出荷前日までにピッキング作業を完了させ、当日朝のドライバーの荷待ち時間を極小化できるからだ。これにより、1日2~3回転の車両活用も可能になる。納品前々日に物量が確定するため、配車計画の精度も向上する。

キユーピーではこのリードタイム緩和を全国で実施した昨年12月下旬、車両回転率が大幅に向上。ドライバー不足に起因する納品遅延等のリスクを解消した。リードタイムの余裕を生かし、主力品で拠点間の横持ちなどに取り組んだことで「欠品も前年同時期に比べ3割減少した」(藤田本部長)。3度目の実施となる今年のGWは、車両回転率の改善によって捻出した配送余力を生かし、在庫スペースの少ない業務用卸への納品回数を増やすなど、サービスレベルの引き上げも検討する。

同社はこの動きと並行して前々日受注方式と絡めた検品レスの取り組みを複数の大手卸と推進中。卸側の入荷検品に必要な数量や商品ごとの賞味期限などの事前出荷情報(ASN)をキユーピー側であらかじめ作成・送信し、現物納品時の検品廃止につなげるものだ。既に加藤産業、三菱食品と運用を開始しているほか、日本アクセスとも早期実施に向けて協議を進めている。

高精度なASNの作成に時間を要することから、リードタイムの恒常的な緩和が前提となるが、卸側の荷待ち削減や荷役省力化につながる全体最適型の取り組みとして注目される。キユーピーはリードタイム緩和時の得意先メリットの拡大に向け、より導入しやすい検品簡素化の仕組みも検討する方針だ。