社会対応へ新部署 食品ロス削減など積極推進 国分グループ本社

国分グループは新たな社会的要請に対応する部署を立ち上げる。4月1日付でグループ本社経営企画部管下の環境課をサステナビリティ推進課に改称し、国連のSDGs(持続可能な開発目標)に添ったコンプライアンス経営を徹底する。SDGsの重点テーマである食品ロスの削減にも積極的に取り組む。

企業への社会的要請の広がりを受け、食品業界にもCSR専門部署を置く企業は多いが、国際目標のSDGsへの対応を主眼に組織を見直すケースは珍しい。

国分グループは4月1日付でトーカンと合弁で中部卸売新会社・セントラルフォレストグループを設立。名証2部上場予定の同新会社を持分法適用会社に加える。同社は以前から東証1部上場のペット用品卸、エコートレーディングの株式を18%保有しているが、上場企業を持分法適用会社に加えるのは初。これを受け、グループ全体のガバナンスレベルの向上とグローバルな社会的要請への対応強化が急務と判断した。

15年に国連で採択されたSDGsは貧困撲滅、飢餓ゼロ、ジェンダー平等の達成など17の国際目標を設定。サステナビリティ推進課は今後、SDGsの各テーマにひも付く個別目標を策定し、グループ全体を統括する。当初は現・環境課の4人で業務を開始するが、CO2対策を手がけてきた従来に比べ業務範囲が大幅に広がるため、必要に応じて増員も検討する。

その中で特に期待されるのが食品ロス削減の取り組みだ。日本政府はSDGs達成に向けた重点課題として年間約646t(15年推計)に上る食品ロスの削減を掲げており、仕入先・得意先件数で同業大手卸を圧倒する国分グループがこの課題にどう向き合うのかが注目される。

同社は昨年から食品製配販の過重な日付管理業務に起因する食品ロスの削減に向け、瓶缶詰・飲料などの自社ブランド製品で賞味期限の年月表示化を推進中。同様の動きは賞味期限の長い飲料・調味料などのメーカーにも広がっているが、事業者段階での食品ロスの原因の一つとされる小売業の入荷期限設定、いわゆる3分の1ルール問題については、業界規模の緩和・見直しが大幅に遅れている。

この点について国分グループ本社社長の國分晃氏は1日の決算会見の席上、「入荷期限を(鮮度訴求に直結する)競争要件としてとらえる小売さまも多く、具体的な話がなかなか進まなかった」としつつも「昨年はその小売業界でもSDGsへの理解が格段に進んだと思う」と述べ、改善気運の高まりを指摘。「今後は競争要件よりも大きな共通目標に向かって協力し合えるよう、業界に呼びかけていく」と語り、商慣行に由来する食品ロス削減への強い意欲を示した。