スタバ、自家焙煎に舵 焙煎機導入の体験型店「ロースタリー」 中目黒に開業

スターバックスコーヒージャパンが自家焙煎に大きく舵を切った。各層に異なる体験が可能な4階建て(延床面積約3千㎡)の「スターバックス リザーブ ロースタリー東京」を2月28日に東京・中目黒にオープン。世界各地のコーヒー豆がカップに入るまでの焙煎や抽出のプロセスが見られる体験型店舗で、100種類以上の限定のコーヒー、紅茶やグッズ類などを販売。また世界最大の「ティバーナ バー」やイタリアンベーカリー「プリンチ」も日本初上陸。さらに社会や地域とつながるイベントのための「インスピレーション ラウンジ」を併設。ここはスターバックス初のスペシャルティコーヒー協会(SCA)公認予定のトレーニング施設にも活用できる。

スターバックス リザーブ ロースタリーは、2014年にシアトルで初めて開業したコーヒーイノベーションを象徴した店舗で、東京はシアトル、上海、ミラノ、ニューヨークに続く5番目。日本では1996年に銀座に1号店を開店して以来、輸入焙煎豆を使ってきたが、新店では豆の鮮度とともに「体験」を通じ焙煎工場を意識した飲用の場を重視。店内に焙煎機2基を設置し、日本市場向けに年間68万㎏以上のコーヒーを供給する。

1階には銅板で作られたキャスクと呼ばれる貯蔵庫が4階までそびえ立ち、最大118kgの焙煎可能な焙煎機「プロバットG―120ロースター」による焙煎の様子も見学できる。メーンバーは、抽出方法やコーヒー器具が指定でき、ロースタリーで焙煎した希少なコーヒーが楽しめる。

店舗の外観(スターバックス リザーブ ロースタリー東京)
店舗の外観(スターバックス リザーブ ロースタリー東京)

ロースタリー限定ブレンドは3種類で、このうちグラビタスブレンドはショートサイズ920円、トールサイズ960円。これらは世界5店のロースタリーで豆を巡回、量り売りも行っている。日本初の「プリンチ」ベーカリーは手作りの本格的なイタリアンブレッドを焼きたてで提供。ピッツァやサラダ、フォカッチャなどとともに楽しめる。

2階はフルーツやハーブ、特別なシロップなどを組み合わせた「TEAVANA」の紅茶が楽しめる専門フロア。紅茶は20種類用意しており販売は16種類。テラスのある3階のカクテルバー「アリビアーモ バー」はクラフトカクテルやワイン、ビールなどにより新しいバー体験ができる。同フロアには最大16㎏の焙煎可能な焙煎機「プロバットP25ロースター」を設置。ここではロースタリー内向けの豆を焙煎している。

4階にはパッキンググラインがあり、焙煎豆を包装し物流センターから各店に出荷。「リザーブ」豆を焼いており、扱い店舗は全国に約70店ある。同フロアの「AMUインスピレーション ラウンジ」は、今年4月開催予定のイベントを皮切りに、音楽コンサートやセミナーなど開催。また、スペシャルティコーヒー協会公認予定のコーヒーの専門的なトレーニング施設にもなる。

スターバックスコーヒージャパンは2月27日、プレスカンファレンスを開催。その中で水口貴文CEOは「1996年に25人で始めた事業だが現在4万人が働いている。この間、コーヒーへの情熱、お客さまとのつながり、コミュニティーとのつながりを重視してきた。工場と店が融合したロースタリー東京は、新しい体験ができ、イノベーションのハブとしてさらにチャレンジを続け、新しい体験、温かい体験を届けていく」とあいさつ。店舗をデザインした建築家の隈研吾氏は、モダンと伝統が融合させるため「外壁に杉の木を使い、各階のテラスを縁側のような空間に仕上げた」とし、スターバックス コーヒーカンパニーのケビン・ジョンソン社長は「ロースタリー東京で究極のより高いレベルのコーヒーエクスペリエンスを提供する」などと語った。