急冷or水出し 各社がレギュラーコーヒーのアイス提案

レギュラーコーヒーのアイス飲用が急冷と水出しの2方向で拡大している。急冷は氷入りのプラスチックカップに抽出するコンビニコーヒーの浸透、水出しはマイボトルユーザーの増加が拡大の要因とみられている。

UCC上島珈琲はこのほど、急冷をホットブリュー、水出しをコールドブリューとそれぞれ定義し、春夏に向けて両カテゴリーから商品を投入する。
ホットブリューでは、定番商品「ゴールドスペシャル アイスコーヒー」(320g袋)と昨年から展開している簡易ドリップ「ゴールドスペシャル ドリップアイスコーヒー」(6P)を強化していく。

コールドブリューは、新商品を含めて3品を展開する。その中で目玉となるのが、本格コーヒーを求める層に向けて3月4日に新発売されるバッグタイプの「ROAST MASTER COLD BREW」(3P)で、ブラジル産厳選完熟豆を40%使用していることとローストチャンピオンによる独自の焙煎プロファイルで焼き上げられた点が特徴となっている。

UCCの黒田敬祐嗜好品開発部長は、ホットブリューとコールドブリューそれぞれにメリットがあると主張。「温かい温度で抽出すればするほど苦味成分がよく出て、パンチのある味覚が楽しめて、香り立ちする抽出の時間も楽しむことができる。コールドブリューは長い時間かけて低温で抽出するため香り成分が抽出液に溶け込んでいく。ホットブリューは湯気とともに香り成分が出ていってしまう」と語った。

このためUCCでは今回から、コールドブリュー商品には抽出液の中に香りを閉じ込めたイメージのアイコンを採用。「コーヒーのトレンドとして当社がお勧めしていくために、嗜好品、飲料、外食問わずわれわれが提案するコールドブリューにはアイコンをつけていく」という。

レギュラーコーヒーのアイス市場については「レギュラーコーヒーは96%がホットで、アイスの分母はまだまだ小さいが毎年10%以上伸長している」と説明した。

UCC(左上)、キーコーヒー(同下)、AGFの新製品
UCC(左上)、キーコーヒー(同下)、AGFの新製品

キーコーヒーは昨秋、マイボトル(保温ボトル)専用コーヒー「まいにちカフェ コーヒーバッグ」(4P)を発売したところコンビニでの採用が広がり、コーヒー全般で手薄になっている若年層を取り込んでいる。コンビニでの配荷が高かったことを受けて同商品で水出しの領域に拡大。コンビニ限定で通年採用を狙った「ホット&アイス」を新発売する。

「まいにちカフェ」の最大の特徴は、コーヒーバッグに特殊フィルターを採用し、コーヒーバッグを入れっぱなしにしても一定以上味が濃くならない点にある。これとは別に同社は、ロングセラーの「グランドテイスト 香味まろやか水出し珈琲」も刷新する。

味の素AGF社は、水出しコーヒー「〈ちょっと贅沢な珈琲店〉レギュラー・コーヒー喫茶店の水出しコーヒー」(4袋)を昨年に引き続き発売する。同社も水出しコーヒー市場については「市場規模は3億円程度だが、少しずつマーケットが拡大している」(古賀大三郎事業本部リテールビジネス部長)とみている。

片岡物産は好調に推移している「モンカフェ スペシャル ロースト」で氷の上に抽出して急冷でつくるアイスコーヒーの訴求を引き続き行う。

レギュラーコーヒー入りのバッグに湯を注ぎ、90秒漬けるだけで簡単に希少豆の本格的な味わいを均一に抽出できるのは、ネスレ日本が昨秋発売した新・簡易抽出タイプ「ネスカフェ 香味焙煎DIP STYLE」。同社はこの春夏に向けて、「DIP STYLLE」で140㎖の常温水に30分漬けてつくるアイスコーヒーを提案していく。抽出士・粕谷哲氏監修の下、HARIO社と共同開発した「DIP STYLE」専用のグラスで夏場にプロモーションも予定している。