ふりかけ 広島の3社、200円帯に相次ぎ新商品 高額志向やインバウンド狙う

広島のふりかけメーカー3社が、売れ筋ラインよりも上の200円の価格帯に新商品を相次いで投入した。原料などの商品価値を高級感あるパッケージで訴求しながら、高額品を求める小売業の要望に対応するとともに、拡大が期待されるインバウンド需要や土産物チャネルでの展開を視野に入れる。

三島食品は発売から4年となる『のり弁の秘密』シリーズにプレミアムタイプを加えた。同シリーズは現在4品を揃えるが、その中でも根強い人気のプレーンをグレードアップさせたもの。

佐伯俊彦マネージャーは「シリーズの中で最もシンプルな商品の原料に徹底的にこだわり、パッケージでも高級感を打ち出した」と説明する。主原料のカツオは、3回カビつけした枕崎の本枯節を必要な量だけ自社で加工。「200円以上の価格帯の商品を求める得意先のニーズに対応していく」(佐伯マネージャー)考えだ。年間5千ケース、約4千200万円(出荷ベース)の販売目標を掲げる。

やま磯が着目したのが、瀬戸内海でとれるカタクチイワシ。広島では小いわしと呼ばれ、刺身や天ぷらとして昔から親しまれている。その小いわしを瞬間高温高圧焼成法にかけ、栄養分を多く残したまま黒胡椒を合わせたのが「こざかなフリッパー」。海苔メーカーらしく、自社加工の味付け海苔をふんだんに使っているのも特徴だ。

磯部玄士郎社長は「瀬戸内産の小いわしを使った、大人向けの商品を作ろうと開発した。黒胡椒が効いておつまみとしても楽しめる」とアピールする。商品名を大胆にローマ字表記したパッケージにも狙いがある。「東京五輪を控え、さらに強まるインバウンド需要、それを含めた土産向けにも展開していきたい」(磯部社長)と意気込む。

田中食品はソフトふりかけ2品「いか昆布」「梅ひじき」を全面リニューアルする。もともとは4年前に発売した商品でそれぞれ北海道産の昆布、紀州産の梅を原料に使っている。

味の評価は高かったものの、300円という小売価格がネックとなっていた。今回、容量を減らし価格を220円に抑えるとともに、デザインを一新し金色を基調に高級感あるパッケージに仕上げた。松浦敦営業本部長は「ふりかけ売場で華やかさが演出でき、なおかつ手に取ってもらいやすい価格にした」と話す。

各社の既存売れ筋商品の小売価格を見ると、三島食品の「ゆかり」「瀬戸風味」、田中食品の「旅行の友」、やま磯の「さるかに合戦」(袋入り)はいずれも130円。それに対し、今回の新商品は三島食品とやま磯がそれぞれ200円、田中食品が前記の通り220円といずれも200円以上である。新たな需要を開拓し、ワンランク上の売れ筋ラインを確立できるかどうか注目される。