激戦模様の即食チルド麺 日清参入で市場活性化に期待

“茹でずに食べられる”即食チルド麺ジャンルに、日清食品チルドが「日清のそのまんま麺」で参入する。シマダヤの「流水麺」に代表される同ジャンルは、チルド麺の弱点とされた簡便性・即食性を武器に、ここ数年で急成長。2018年度も前年比約3割増で推移している。先行する「流水麺」が認知度、カバー率などで圧倒的優位に立っているが、日清食品チルドの参入により、今シーズンは一転、激戦模様となりそうだ。

「流水麺」の独擅場となっていた同ジャンル。昨年3月、東洋水産が「つるやか」で参入しているが、日清食品チルドは、その商品名が示す通り、茹でる必要はおろか、流水でほぐす必要すらない超簡便・即食商品で参入した。

ラインアップは、2食タイプの「冷し中華 醤油だれ 2人前」「同 ごまだれ 2人前」「柚子おろしぶっかけうどん 2人前」「ごまだれぶっかけうどん 2人前」(各税別300円)と、具入りたれを採用した1食タイプ「冷しジャージャー麺 1人前」「冷し担々麺 1人前」(各同240円)。東北、関東、中部、近畿地区で4月1日から発売する。

同じ2食タイプのうどんで比較した場合、シマダヤの「流水麺うどん 2人前」が内容量450g、消費期限7日、税別240円、東洋水産の「つるやか 稲庭風細うどん 2食入」が内容量400g、賞味期限12日、税別220円。これに対し、「日清のそのまんま麺」は内容量420g、賞味期限12日、税別300円。「流水麺」とは60円、「つるやか」とは80円の価格差となる。味、つゆ付きであること、水でほぐす必要がない(ざるいらず)ことなどを消費者がどう評価するかがポイントとなりそうだが、消費者の選択肢が増えることはプラス。

今期のチルド麺市場は、高気温に見舞われた10~12月の不振が響き、前年同期を1~2ポイント下回って推移しているが、茹でずに食べられる簡便・即食型商品は、チルド麺の中で数少ない成長ジャンル。実際、「流水麺」はここ数年、過去最高売上高を更新し続けている。

「日清のそのまんま麺」の参入で競争環境は激化しそう。だがそれ以上に、大手3社が成長ジャンルで切磋琢磨することによりチルド麺市場が活性化し、チルド麺の再評価、市場拡大のきっかけとなる可能性もあるだけに、商品が出揃う春夏の市場動向が注目される。