百貨店の軽減税率対応 歳暮商戦へ検討始まる 悩ましいシステムの改修

今年10月の消費増税に伴い実施される軽減税率制度に百貨店が頭を悩ませている。

酒類・外食を除く飲食料品が対象となる軽減税率制度は歳暮商品の多くに適用されるが、「一体資産ルール」への対応が課題となっている。

「一体資産」とは飲食料品とそれ以外が一体となっているセット商品などを指す。税抜き価格が1万円以下で、飲食料品の価格が占める割合が3分の2以上の場合に限って軽減税率の対象となる。

問題となるのは、本来は対象にならない1万円強の商品だ。百貨店のカードを使って購入すれば割引が発生し対象となる場合もあり、また歳暮などの早期優待割引でも同様となる。ただ早期優待期間後にカードなしで同じ商品を購入すると対象にならない。

一般にギフト商戦では、カタログやWebサイトに記載の商品番号にすべての情報をぶら下げる形で管理しており、一体資産の商品については、10%と8%の、2つの税率を設定することになる。

システムの大幅な改修が必要になるが新システムのテストには半年をかけることが多く、歳暮の場合、5月にはテストに入らなければならない。煩雑な作業だが社会全体でSE不足が進行する中でシステム部門が充足している社は少なく「果たして間に合うのか」と懸念する声は多い。

また、一体資産の対象となる商品もはっきりしない。ギフトでは桐箱入りの麺などもあり、箱の価格が3分の1を超えれば軽減の対象とならない。一品ずつ確定させる必要があるが、歳暮商品が確定する夏の後半までに間に合うかどうかと気をもむ関係者もいる。

「課題が浮き彫りになったのは最近であり、検討を始めたばかり」と対応に遅れが見られており、早急な対策が必要だろう。