欧州産ワイン値下げ始まる 市場活性化へ高まる期待

2月1日に発効した日欧EPAにより欧州産輸入ワインの関税が即時撤廃され、大手輸入業者や小売店が当日から値下げに踏み切った。これまでスティルワインには750㎖ボトル1本当たり最大で93円、スパークリングワインは最大136円の関税がかかっていた。

昨年の国内ワイン市場はやや厳しい推移で、成長は踊り場だとの見方が多いが、本場欧州ワインの価格が下がることで打開され、再び売場が活性化するとの期待は大きい。

これまでもポリフェノールブーム、赤ワインブームなどを契機として市場は成長してきた。関係者らは今回も大きなトピックスだとして、飲用がない、または少ない層が手に取るようになり、市場が活性化するとみている。

日本ワインと競合するとの懸念も聞かれるが、今回を機により上質なワインに注目が集まることが予想され、日本ワインにも良い影響が及ぶとみる関係者は多い。

またスパークリングは、下げ幅が大きいことから期待もかかる。若年層を中心に特定の酒類にこだわらず、カテゴリー間を回遊する消費者が増えているとされ、また炭酸入りの飲料や酒類が好まれており、比較的低価格の商品を中心に回遊層が流入し間口が拡大するとの観測もある。

大手流通の取り組みも活発だ。イオンは昨年3月から準備を進め、グループのコルドンヴェール社を通じた直輸入比率を高めており、現在は約8割が直輸入品。1月18日から2月28日にはEPA発効記念の先取りセールを実施し、最大25品を期間限定価格で販売(2月28日まで)。1月27日までの10日間ではワイン全体の売上げが前年同期比約2割増となった。

2月1日からは前記25品を除く305品を値下げ。グループの共同仕入れのスケールメリットを生かし、商品によっては関税引き下げ幅以上の値下げを行う。こちらは期間限定ではなく継続される。

アマゾンも2月1日から、直輸入品のうち80点以上を平均2~5%値下げ。さらに3月2日までの期間限定でEUワインセールを開催し、対象品の表示価格から最大30%引きで販売する。

今年4月にはチリワインの関税も完全撤廃され、より市場が盛り上がると期待する声は多い。