即席麺総需要 4年連続で記録更新 周年施策など需要喚起が奏功

袋麺はダウントレンド脱却も

日本即席食品工業協会がまとめた2018年(1~12月)の即席麺総需要(生タイプ含む)は、数量前年比2.1%増(57億7千856万6千食)、金額(出荷額)2.3%増(5千990億2千6百万円)となり、4年連続で過去最高を更新した。カップ麺が数量2.5%増(40億1千356万6千食)、金額3.3%増(4千688億4千1百万円)と好調を持続したことに加え、袋麺も数量1%増(17億6千499万9千食)、金額1.2%増(1千301億8千5百万円)とダウントレンドから脱却。過去最高の更新に寄与した。

数量(生タイプ除く)をJAS品(NB中心)、非JAS品(PB、留め型等)で分けると、JAS品が2.2%増、非JAS品1.2%増。種別では、カップ麺がJAS品1.9%増、非JAS品5.7%増。袋麺はJAS品2.9%増、非JAS品8%減。カップ麺は、コンビニを主戦場とする高価格帯の留め型が活発に展開されたことで非JAS品の数量が伸長したものと思われる半面、袋麺はNB主力ブランドの周年施策などで露出が拡大したことなどを受け、NBにシフトしたものと考えられる。

2018年は、日清食品「チキンラーメン」(60周年)、サンヨー食品「サッポロ一番 みそラーメン」(50周年)、東洋水産「赤いきつねうどん」(40周年)、エースコック「スーパーカップ」(30周年)といったように、ロングセラーブランドの周年ラッシュとなった。これら周年ブランドを中心に、空中戦、地上戦、サイバー戦が活発化したことに加え、天変地異が相次ぎ即席麺の保存食としての評価が高まったことも数字を押し上げる一因になった。

ダウントレンドに歯止めをかけた袋麺は、「チキンラーメン」と「サッポロ一番 みそラーメン」の2大ブランドが牽引した。「チキンラーメン」ブランドは、「チキンラーメン」単品が2ケタ増で推移しているほか、若年層をターゲットにした「具付き3食パック アクマのキムラー」、シニア向け「お椀で食べるチキンラーメン3食パック」などの需要創造型商品も寄与。発売60周年にしてネット売上高過去最高を記録する勢い。

「サッポロ一番」はソフト面での取り組みも奏功している。食べ方提案による夏場の需要喚起施策に加え、「みそラーメン」発売50周年記念施策として実施したレギュラー品とバリエーション品による個食販売などが売上げ増の一因となった模様。

一方、活発な改廃マーチャンダイジングで需要を喚起し続けるカップ麺は、個食ニーズの高まりも背景に、引き続き好調を維持している。

第3四半期末時点(4~12月)のメーカー概況もおおむね堅調。日清食品は「カップヌードル」「日清のどん兵衛」ブランドが過去最高を更新する勢いを示し、「日清焼そばU.F.O.」も前年実績をクリアして推移している模様。東洋水産は「赤いきつねうどん」「緑のたぬき天そば」を中心とする和風カップ麺、コストパフォーマンスに優れた「ごつ盛り」が牽引。サンヨー食品は「サッポロ一番 どんぶり」が2ケタ増、「カップスター」が2ケタ弱の伸び。明星食品は主力の「一平ちゃん夜店の焼そば」、注力する和風カップ麺「旨だし屋」が前年実績を上回り推移している。

エースコックは前12月期4.6%増で着地。工場設備トラブル(17年11月)による主力品を含めた販売休止の反動増もあるが、袋麺、カップ麺とも前年実績をクリアした。

主力「凄麺」ブランドが2ケタ近い伸びを示すヤマダイ、販促を集中した主力「チャンポンめん」が前同を上回って推移するイトメン、新年度(2019年10月期)に入り主力の「金ちゃんヌードル」が順調なスタートを切った徳島製粉などの中堅メーカーも堅調な動きを見せている。

比較的好調に推移した2018年だったが、2019年は各社主力ブランド周年ラッシュの裏年となるうえ、2018年に価格改定を見送ったこともありコスト面の厳しさが増す見通し。需要は堅調に推移するものと見られるが、収益面では厳しい1年となる可能性もありそうだ。

(詳細は4日付「即席麺特集」に掲載予定)