アサヒ飲料 未来の成長に布石 リーディングカンパニー目指す

アサヒ飲料は「三ツ矢」「カルピス」「ウィルキンソン」の100年ブランドをはじめとする重点6ブランドの本質価値を引き続き強化していくとともに、新たな取り組みとして未来に向けた成長基盤の構築に着手する。

19年販売計画は17年連続の成長となる前年比1%増の2億6千920万ケース。新たに制定した“100年のワクワクと笑顔を。”のスローガンに基づいて活動し、中長期に向けては業界のリーディングカンパニーを目指していく。

1月29日に都内で発表した岸上克彦社長は、本質価値の強化について「お客さまが商品をお買い求めいただく動機となる価値をより強くしていくということ。日本生まれ・日本育ちの100年ブランドを3つ有する企業は清涼飲料業界の中でも当社だけであり、各ブランドがお客さまに提供する本質的な価値を徹底的に高めていく」と説明した。

一方、未来に向けた成長基盤の構築については「次の100年のワクワクと笑顔をお客さまに約束する企業として、世代や性別などのターゲットをより細かくセグメントして、それぞれのお客さまの嗜好に合わせたマーケティング戦略が必要だと考えている」。

今年は、既存ブランドを横断してミレニアム世代を中心とした20~40代や有職女性に向けた新商品を投入していく。

成長基盤の構築は今後、「われわれがどの領域で、どのような商品や新しい価値を提案するかということとブランドの選択は、ケースバイケース。既存のブランドを使うことが逆にマイナスになるのであれば、新しいブランドを立てるべきであり両睨みで考えていく」(大越洋二執行役員マーケティング本部長)。

岸上社長が想い描くリーディングカンパニーとは、顧客に一番信頼される会社。「“商品は安心安全で、いつも新しいことに挑み、社会的課題にも一生懸命考えてくれる”“アサヒ飲料の考え方が業界を引っ張っている”と思われる会社にしたい」(岸上社長)。

広がるラベルレス商品

シェアについては「以前と比べ、団子レースから1つ抜きん出たナンバー3であることは間違いなく、“1位、2位の背中がみえる3位でありたい”という点では少し近づいていると思うが、売上げやシェアでトップを走ることがリーディングカンパニーだとは思っていない」との見方を明らかにした。

強固な経営基盤づくりでは、群馬工場に約90億円を投じて生産能力を従来比1.3倍に増強する。具体的には乳性飲料を中心としたアセプティックPETラインを1ライン新設し「カルピス」をはじめとする乳酸菌発酵製造設備を刷新する。

ESGの取り組みでは、持続可能な社会の実現に向けて「容器包装2030」を制定。30年までにプラスチック製容器包装(PET、ラベル、キャップ、プラスチックボトル)の全重量の60%にリサイクルPETやバイオマスプラスチックなどの環境配慮素材を使用することを目指していく。

「おいしい水 天然水」で昨年からアマゾンでテスト展開しているラベルレスボトルはラインアップと販路を拡大。対象商品を「十六茶」「六条麦茶」「守る働く乳酸菌」に広げ、アマゾンに限らず通販・宅配を中心に販路を拡大していく。