変化の時代 “受け身”脱し自ら変える姿勢こそ CGCジャパン会長 原和彦氏

CGCグループアソシエイツ会の新春合同総会が23日、ホテルニューオータニで開催され、原和彦CGCジャパン取締役会長が今年のCGCグループの方針などについて語った。

ポイント還元「公正な制度設計を」

消費増税に伴うキャッシュレスのポイント還元セールは、税金を使って競争を歪める不公平な制度にならないか心配されている。増税後の景気対策とキャッシュレス推進という趣旨の異なる2つの政策を一緒に実施することに無理があり、公平で公正な制度設計になることを願うばかりだ。

近年、スーパーマーケットの競争は、ドラッグストアをはじめ業態間の垣根を越えて激化している。ドラッグは軽減税率の対象にならない非食品のウエートが高いため、増税後の売上げ対策を激しく行う可能性がある。そこに、原料原価の上昇や物流費の高騰、人手不足によるコスト上昇が見込まれている。

加えて、法改正への対応も必要になってくる。4月から始まる働き方改革関連法で、残業時間の上限規制や有給休暇取得の義務化、また食品表示法やHACCP対応の準備も進めなければならない。いずれも売上げにはつながりにくいが、やらなければならないこと。今後、こういった仕事が増えていくのではと心配している。

迫られる変化への対応

また、急速に進化するテクノロジーへの対応も必要だ。残念ながら、スーパーを経由せず商品が家庭まで運ばれてしまう時代になり、普段の生活にテクノロジーが静かに浸透していることを警戒している。AI、5G、ロボットはもとより、バイオテクノロジーや物流など、さまざまな技術革新が進んでおり、いくつかのテクノロジーが組み合わさると、これまでとは全く違う世界が開けてくる。私たちの商売も、今までの延長線上から変わっていかなければならないと思う。

こうした危機感を抱く中、ファーストリテイリング柳井正社長の、チェーン店時代の終結という記事が新聞にあった。今後は情報産業とサービス業だけになり小売業はなくなる、eコマースと小売業が融合し、存在意義のある企業だけが生き残るという内容だった。世の中の変化のスピードは凄まじいが、対応しなければならない。

変化に対しては受け身で変わるだけでなく、自らが変えていく姿勢が必要だ。今年のCGCグループの方針は、「変える、変わる チェンジ2019 当たり前を総点検」を掲げた。時代の変化に自らが挑戦していくため、やるべきことの総点検を行おうというもの。そのためには余力が必要。これまでも、生産性の向上には必死に取り組んできたが、人手不足が深刻化する中、従来以上に省人化や付加価値向上などの改善を真剣に行わなければならない。全国スーパーマーケット協会でも、生産性向上に向けたプロジェクトが始まっている。

リアル店舗の力を結集

食品スーパーマーケットは大切な産業だ。リアルの店舗がなくなったなら、世の中がどうなるんだということも多い。加盟各社の自助努力により、生産性改善はもちろん、各地域のお客さまの生活を豊かにできるようグループ力を結集し、4兆5千億円の規模を生かし、新たな時代の商品やサービスを創造していきたい。それにはメーカーさま、ベンダーさまの協力が必要になってくる。不安定、不確実、不透明と言われる時代の中でもしっかり勝ち残り、CGCの店舗があって良かったと言ってもらえるようご協力を賜りたい。