キャッシュレス社会の行方

「なぜ中国人は財布を持たないのか」の著者・中島恵さんの講演を聴いた。中国人の日常生活まで入り込んだ取材から中国で進むキャッシュレス化について解説。今の中国人の購買行動、ライフスタイルの変化を感じ取ることができた。

▼偽札の横行、高額紙幣がないなど現金決済が不便な社会に複数の要因が絡み、一気に進んだキャッシュレス化。決済履歴が残るため日本では監視社会ではないかと反発もあるが、中国人にとっては信用度、利便性が上回る。

▼都会のレストランだけでなく、屋台でもモバイル決済が主流。無人コンビニでは顔認証も始まっている。日本でも中国人観光客向けのモバイル決済が導入されるようになり、日本人自体の決済もキャッシュレス化が進みつつある。

▼一方、米国の元造幣局長は「50年後は通貨の種類がもっと増える。しかしラジオやテレビ、インターネットなどがそうであるように、現金や小切手、デビットカード、暗号通貨などすべて共存する」という。通貨や決済手段が1つだけでは逆に不便。時代によって主流になるものが変わっていくのだろう。