農産物需給 「勝敗」の構図再考を

大地から作物を作る生産者と、それを加工し商品として売る業者の関係は、しばしば勝者と敗者の関係に陥る。お茶も茶葉の価格が高ければ生産農家の勝ちで問屋の負け、安くて問屋の利幅が多くなれば問屋の勝ちとなる。

▼米粉は近年、需要が上向き始め原料米が不足してきた。そのため農林水産省は生産者と実需者を一堂に集め、双方の実情を聞く情報交換会を主産地で開催している。先日も一大産地の新潟で交換会が開かれた。

▼実需者は、在庫の不安から積極的な営業活動ができない、大口の案件を断らざるを得ないなどの現状を説明するが、全農や農協は備蓄米、加工用米、米粉用米等の選択肢の中から、一番高く買ってくれるところに売らざるを得ないというスタンスで、32年産、33年産の生産予定数量を示すことはなかった。

▼1年に1度しかない収穫を可能な限り高く売りたいとする農家の思いは自然なこと。ただ、勝った負けたで明け暮れた茶業界が、茶離れから勝者がいなくなったという現実もある。生産者と加工業者が一つにまとまり市場を育てていく視点も重要だろう。